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先々代007へのリスペクトを込めたヴァンテージ

今回Q by Aston Martinが製作したのは、2種類の公道仕様の“ボンドカー”。
まずは4L V8エンジンを搭載し、0-100km/h加速は3.6秒という、同社の中でピュアスポーツカーの役割を担う「ヴァンテージ」の、007エディションだ。
「ヴァンテージ007エディション」。祖である「V8ヴァンテージ」が『007/リビング・デイライツ』で装着していたようなスキー/スキーラックがオプションで用意されている。
ヴァンテージ自体は今回の『ノー・タイム・トゥ・ダイ』に出演するか不明だが、既に登場しているアストンマーティン「V8」の、最新の後継モデルに当たる。
約50年前の1972年に誕生した「V8」は、その高性能モデルである「V8ヴァンテージ」が1987年に公開された『007/リビング・デイライツ』に出演したことがあり、今回が2作目となる“ベテラン俳優”だ。今作品ではジェームズ・ボンドが個人的に保管していた「V8ヴァンテージ」のカバーを取って……というシーンから登場するようだ。
このベテラン俳優をオマージュするように、最新の「V8ヴァンテージ」である現行型「ヴァンテージ007エディション」のセンターコンソールには、ミサイルやレーザーのスイッチ、ミサイル誘導システムなどが備わる。
もちろん押しても何も動かないが、それらがわざわざレーザーによって刻印されているなど、007ファンの気持ちをよく理解した“本気の遊び心”に感服だ。
「ヴァンテージ007エディション」のセンターコンソールを開けたところ。もちろんレーザーもミサイルも備わっていないので、小物入れとして使用していただきたい。
ほかにも『007/リビング・デイライツ』でロシアの警察無線の周波数として使われた数字「96.60」が、サンバイザーに刺繍され、シートバックには同映画で印象的な役割を果たしたチェロを喚起させる「fホール(弦楽器に開けられている左右対称の穴)」をモチーフとしたマークが入る。
価格は16万1000ポンド(約2234万円)で世界限定100台が生産される。


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