「20代から好かれる上司・嫌われる上司」とは……「仕事で人は育つ」は確かだが
「人は仕事経験によって育つ」というのは確かにひとつの真実でしょう。巷でも「70:20:10」の法則など、7割は仕事、2割は上司、1割が研修で人が育つなどと、よく言われます。
割合が本当かどうかは別として、まったく仕事経験をしていない勉強だけしている人がいきなり実務について成果を出すということは現実的には考えにくいことからも、「仕事で人が育つ」ことを否定するつもりはありません。
しかし、もう少し突っ込んで「経験のない仕事はできない」「きつくて辛い修羅場のような仕事をしないと成長にはつながらない」と言われてしまうと、疑問を持たざるをえなくなってしまいます。
「修羅場」は本当に人を育てるのか
長年仕事をしていると、誰にでも「あれは大変な経験だったなあ」という、いわば「修羅場」とよく言われる仕事経験があると思います。
そして、人は大変なことをしたら、そこに意味があると思いたい生き物ですから、「今のオレがあるのも、あの修羅場があったからこそ」と思ってしまうのではないでしょうか。もし、修羅場に出会うことがなく、順調な仕事人生を送っていたら、本当に自分は成長しなかったのでしょうか。
かく言う私も、いろいろな修羅場らしきものを経験しましたが、正直言うと、それはできればなかったらよかったと思っています。もっとすくすく育ったのではないかと思うぐらいです。
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