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2020.08.11

あそぶ

サーフィンデビューは「ミッドレングス」のボードで。2人のプロが語る大いなる魅力

いま注目のサーフボードをリサーチすると、200cm台というキーワードが浮かんできた。
そのファンな乗り味に心酔しているというオーシャンズ世代のプロサーファーの2人に、大いに魅力を語ってもらった。
 

200cm台サーフボードで中年もビギナーもエンジョイサーフ!

まるっきりのビギナーや今夏20年ぶりというカムバック組から、どんな波でも乗りこなす玄人まで、あらゆるサーファーを満足させる200cm台のサーフボードが昨今人気を集めている。
通称「ミッドレングス」と呼ばれるこの長さのボードは、誰にでも乗りやすいうえに、いろんな波で楽しめてしまうという懐が深いやつなのだそうだ。
市東重明プロ(44歳)●「レイジーボーイスキル」代表として、誰もが楽しめるサーフボードをプロデュースする。
市東重明プロ(44歳)●「レイジーボーイスキル」代表。誰もが楽しめるサーフボードをプロデュースする。サーフィンを最短上達に導く「市東道場プレミアムサーフレッスン」も好評。
──ミッドレングスって、詳しくはどんなボードなのでしょうか?
市東 まず乗りやすい。長さとボリュームがしっかりあって、浮力が大きいから安定性が高い。サーフィンは波に乗るまでが大変なんだけれど、そのハードルがグッと下がります。
吉川 ひと昔前は、「ファンボード」という括りをされていたボードだよね。でもその呼び方って、昔からバリバリやっているサーファーが聞くとちょっとイヤな感じがする。
市東 初心者用のボードっていうイメージで(笑)。
──少し格好悪いイメージですか?
吉川 うん。ファンボードって言いづらいというか、言われたくないというか。例えば難しいショートボードに乗っていた人がファンボードをすすめられると、「俺はちょっといいかな……」ってショートボードで頑張りたくなっちゃう響きがある。
吉川共久プロ(44歳)●千葉県・一宮で「アトランティック・コーヒースタンド」を営みながら、フリーサーファーとして活躍。
吉川共久プロ(44歳)●千葉県・一宮で「アトランティック・コーヒースタンド」を営みながら、フリーサーファーとして活躍。流れるような美しいラインのサーフィンを得意とする。
市東 ショートボードは乗り方がシビアで、波のパワーがあるところでずっとコントロールし続けないといけないから難しいんだよね。
吉川 そう。気持ちと体が一致しなくて、実際はなかなか楽しく乗れない。だからサーフィンを始めるならまずファンボードに乗って、慣れたらショートボードに行くか、ロングボードに行くという流れだった。そんななかでミッドレングスという呼び方が出てきて、「うまいこと言うね〜」と思った。
──確かに何か格好いい響き(笑)。
吉川 でもネーミングがきっかけで、たくさんの人がサーフィンを楽しむ幅が広がったってことは大事。乗りやすいし聞こえもいいから、カムバックサーファーにも受け入れられやすくなったと思う。
──ロングボードはたくさん波に乗れそうなイメージがあるのですが。
吉川 ロングボードを簡単な乗りものだと思っている人が多いけれど、実はショートボードにおける波の乗り方、波の読み方以上にもっといろんなことを予測して、はじめて乗りこなせるもの。だからミッドレングスは、ロングボードをやっていていろんな技が難しいと感じている人にとっても、いいチョイスだよ。
市東 どっちからでもエントリーできるボードなんだよね。ロングボーダーがもう少しターンしたいってときに、逆にショートボーダーがもう少しクルージングしたいとなるとミッドレングスになる。
──そしてビギナーにもおすすめできると。
吉川 ゆくゆくどっちにも進めるからね。そのままミッドレングスしか乗らないっていう手もありだし。そういう幅の広さを持てるのはすごくいいことだよね。
市東 そう考えると、今のミッドレングスは昔のファンボードとまったく別ものだね。フィンのセッティングやシェイプも吟味してオーダーできるし、作りがしっかりしているから一生ものになり得る。昔のファンボードは3本フィンのショートボードをでっかくしたような感じで、とりあえずというものだったからさ。


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