年間150日海に出る“釣りバカ”が作った、予約の取れない会員制レストランがリニューアル

西麻布の隠れ家的な名店「シェフシェアリング“釣り人”」が、キャパシティを倍増させて六本木にリニューアルオープンする。実はこれ、超が付くほどのビッグニュース。
ピンと来ていない人も多いと思う。しかし、これはすべての釣り好き、または魚好きの美食家にとって朗報、チェックせねば大損。なぜなら……
 

幻の会員制レストランがアップグレード
ついに新規会員に門を開く！

魚を釣ったはいいが、食べ方のレパートリーと言えば刺し身、煮付け、焼き魚など、せいぜい数種類。下処理だって手間がかかる。「だったら、シェフをみんなで“シェア”しよう」という発想で生まれたのが会員制レストラン「シェフシェアリング“釣り人”」だ。
数十キロにもなるカンパチやアブラボウズ、稀少なアコウダイ、高級魚として知られるアカムツなどが日本全国、津々浦々から持ち込まれ、自ら釣った魚はもちろん、ほかの会員が釣った魚もシェアし合えるという珍しいシステムで人気を博した。いや……博しすぎた。

というのも2017年、西麻布にオープンしたものの、釣り人や魚好きの間でたちまち評判となり、会員でさえなかなか予約できない人気店へ成長。メディアの露出も控え、新規会員も募集できない状態となり、スゴいポテンシャルを持ちながら「知る人ぞ知る名店」に留まっていた。
それがこのたび、ついに六本木に「リストランテ ペスカトーレ」としてリニューアルオープン。床面積は約2.5倍、厨房の広さは約3倍、席数も20から40に倍増。数年ぶりに新規会員も受け付けるという。入会を狙っていた全ファンにとって、かつてないチャンスの到来だ。
 

実は高コスパ！ 気になる会員システムの中身

この機に改めてシステムをおさらいしておこう。
選べる料理は、1皿料理に1ドリンク付きの「シンプルディナーコース」（2000円）から9皿料理にフリードリンク、デザート、コーヒーが付いた「フルコース」（1万2000円）まで計4コース。フリードリンクでは、世界レベルのワインテイスターが選定したワインを心ゆくまで堪能できるのも魅力だ。

会員は「釣り人会員」と「応援会員」の2種類で、「釣り人会員」は自分で釣った魚を店に持ち込むことができ（直送もOK）、捌いてもらった魚を持ち帰ることも可能。マイナス60度で冷凍保存もしてくれるので、数カ月後も美味しい刺身が楽しめる。
しかも4皿料理＋フリードリンクの「通常コース」（4000円）が毎月1回無料で食べられるという“特権”付き。月会費は5000円だが、このサービスでほとんど元がとれてしまうのだから驚くべきコスパの高さである。
「応援会員」は、自分では魚釣りをしない人に向けた制度だ。入会金5000円、月会費2000円を支払うことで、「釣り人会員」が釣ってきた新鮮な魚を店でシェアしてもらう権利が得られるというワケだ。
 

8月は料理が無料!? 釣りバカ＆魚好きは六本木に集合！

みんなで“シェア”するシェフは、イタリアの星付きリストランテで副料理長を務め、キャリアにして20年間も魚介料理に携わってきたプロ中のプロ。会員になれば、非会員の同行も可能なので、「俺の釣った魚を食べてよ」「高級魚を激ウマなイタリアンで食べられる店があるんだよ」と友人を誘うこともできる。
ちなみに店がスタートした背景には、「ヒドいときだと、年間150日は釣りに行っている」と豪語するオーナー、佐野順平さんの情熱があった。曰く、あまりの大漁っぷりに「こんなに食べ切れるわけがないでしょう！」と家族に怒られたことがキッカケで、「それなら釣った魚を食べられる店を作ろう」と思い至ったのだとか。

佐野さんに店でひと儲けしようというつもりはなく、店が同輩たちのオアシスになればそれでいいらしい。実際、今会員になれば、8月中は「通常コース」料理をいつでも無料で食べられるという前代未聞の大盤振る舞いを実施中（！）。しかも、非会員3名まで同行可能だというのだから太っ腹だ。
明るいニュースも少ない今、こんなに希望に溢れた朗報もなかなかない。すべての釣りバカ、または魚好きの美食家たちよ、今こそ六本木に根城を移したホンモノの“釣りバカ”の元に集まろう。
 
［店舗詳細］
リストランテ ペスカトーレ
住所：東京都港区六本木7-3-21 来山ビル1F
営業：14：00〜23：00（水、木曜定休）
電話：070-1412-5903