ショップ、ホテル、そして公園が一体となった渋谷・宮下公園の新名所「MIYASHITA PARK」。その魅力とは結局何なのか。それは複合施設としての単なる目新しさではなく、そこから生み出される新たなカルチャーなのだと思う。
その発信地のひとつとして注目したいのがイコーランド シブヤだ。
「信頼できる服を作る」ことをコンセプトとし、作り手も売り手も買い手も、ファッションに関わるすべての人が等しく幸せになる場所にしたい、という願いがそのブランド名に込められている。
余剰在庫として眠っていた素材で作ったTシャツやスウェット、ムートンの切れ端をつなぎ合わせて作ったコートなどを製作。それは信頼できるファッション文化を再構築するための試みでもある。
さてこの店、既存のファッションストアの枠組みをいい意味で逸脱している。マーケットエリアにはファッションから食まで(そして企業から個人まで)あらゆるジャンルの30〜40店が出店。全体のテーマが2、3カ月毎に変更されるため、そのタイミングで出店が入れ替わるのだ。
ギャラリーでは世界の注目アーティストたちの作品を展示し、購入することも可能となる。プレスルームエリアも設け、スタイリストやインフルエンサーたちが日常的にやってくる。また多くのイベントやワークショップも開催する予定だ。
これをキュレーションメディア型店舗と定義している。「今のファッションのタイムライン」の実体験の場として機能させ、新たなカルチャーを生み出そうとしているのだ。
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