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2020.07.26

ファッション

「デニムスペシャル」で洗ったデニムはどうなる? 話題のクリーニングの実力を私物検証

若かりし頃、ヴィンテージデニムの洗礼とともに「洗わない美学」という間違った道を歩いた男たちも、すでにいい年だ。
バルコ ランドリー プレイス 代々木上原で始まった話題のデニムクリーニングで、この問題を解決してもらおうと思う。
自分もデニムも味わい深いのはいいことだが、不潔じゃ話にならない。
前回のスニーカークリーニングに続き「バルコ ランドリー プレイス 代々木上原」で始まった噂のデニムクリーニングで、この問題を解決してもらおうと思う。“主治医”は、ジーンズソムリエとしても活躍する高野 武さんだ。
デニムの加工ファクトリーで13年にわたり、洗いと染めの技術を磨く。
高野 武●東京生まれ。デニムの加工ファクトリーで13年にわたり、洗いと染めの技術を磨く。その経験を活かし、今はデニムマイスターとして活躍。クリーニング師の資格を取得後は、あらゆる衣類の汚れ問題をキレイに解決させている。
「デニムって、色落ちを楽しみたい人もいれば、今の状態をキープしたい人もいる。好みは千差万別じゃないですか。なので、メンテナンスも正解があってないようなものなんです。だからこそ、事前のカウンセリングが大切。さて、今日はどうされました?」。
その言葉に従って、持参した2本のデニムについて、高野さんに話を聞いてもらう。
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まずはデニムの問診から

2本のデニムはいずれも“生の状態”から数年間はき込んだものだ。「デニムはガンガンはく」信念から、これまで特別なケアはせずに付き合っていた。
1本目は、今も現役で活躍中のコチラ。

3~4年前に手に入れたもので、カットオフデニムが流行った頃に丈詰めを兼ねて自分で裾処理を行った。2年ほど集中してはき込んだが、最近は着用頻度が減っている。

多少裾がほつれ始めてはいるが、致命的なダメージは見当たらない。
続いて、2本目のデニムの履歴について述べていこう。

70年代のデッドストックのデニム生地を使っている一本はそれらしい色落ちに育ってはいるが、劣化がかなり気になる。特に両面に穴が開いているため、はくにしろ、洗うにしろ、その都度リスクを伴う。それゆえ、今はクローゼットの中で休眠中。
ヒップのダメージはかなり深刻なレベル。お蔵入りしている理由はこれに尽きる。
色落ちにアタリ、処々に刻まれたダメージは言わば“オーナーの履歴”そのものだ。その唯一無二の「味」はそのままに、汚れだけを取ってほしい。わがままなリクエストに高野さんはこう答える。
「その気持ち、よくわかります! では、風合いを残したまま汚れをしっかり落とせるメニューを検討しましょう!」。
なんだかすっごく頼りになるぞ。
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