テレワーク推進で逆に仕事が増えた派のぼやき
さて、在宅勤務・テレワークが推進されれば通勤時間も減り会議の時間もコンパクトになって仕事が効率化されると思いきや、意外なほど「テレワークによって仕事が増えた」とぼやく男性も多い。
・「会議時間が、会話のやり取りが交互に進むため時間がかかって増えた」(43歳・千葉県)
・「取引先に実際に来社頂くことができず、リモートでレクチャーを受けるので理解に時間がかかった」(42歳・岡山県)
・「新型コロナウイルスの対応に関する対策や、事務所のルールの取りまとめをひとりで担当していて、大幅に業務が増えた」(35歳・愛知県)
・「店舗が閉店してしまっていたので、オンライン注文対応の梱包作業が急増した」(43歳・奈良県)
そもそもリモート会議のスタイルに慣れずむしろ会議時間が長くなってしまったり、対面で行っていたレクチャーやブリーフィングといった作業がリモートになると理解に時間が掛かってしまったりという声も多い。
リモート会議という慣れないスタイルで、会話や理解のスピードが遅くなることは理解できなくもない。しかしこれからの時代、このスタイルに適応しなければ生き残れないという危機感も感じられる。
また、テレワークという新しい働き方を担当することになった総務関係の人や、オンライン注文に切り替えた販売部の人など、この時勢によって新しい仕事が増えてしまったという人もいる。仕事があるのはありがたい話であるが、この緊急事態のなか、いつも以上のスピード感で対応しなければならなかった状況であることから心中を察してしまう。
会社は順調でも、職種によって仕事が激減。試される40代も
飲食や観光業など、営業自粛要請によって大打撃を受けた業種でなくても、働いている職種によっては仕事激減の憂き目を被っている人たちのぼやきも多かった。
・「客先の仕事ができなくなり、減ってしまった」(41歳・愛知県)
・「出張が減ったので、仕事量も減った」(45歳・神奈川県)
・「IT関連企業勤務であるため在宅勤務が増えたが、営業担当であるため業務内容が制限された」(44歳・千葉県)
特に対面をベースに活動していた営業職や、遠隔地との取引を担当していた人たちの仕事量は激減。緊急事態のなかで新しいプロジェクトがストップしたり、まさに「不要不急」となってしまった案件を失注したりと、新規開拓がメインの営業職にとってはまさに逆境。しかしこれも、「対面じゃないと無理」とも言っておられず、そのなかでも取引を増やしていかなければならない営業職の試練は続いているようだ。
コロナ禍はまだまだ予断を許さない状況。第二波が心配されるなか、これまで通りの仕事スタイルに戻ることは当面は難しそうだ。ただ、テレワークやメール中心のコミュニケーションは、元々IT化が推進されるなかで、遅かれ早かれ浸透するであろうスタイルであったはずだ。だからこそ未来志向で新しい働き方に適応していきたいものである。
連載「隣のオッサンは青いか?」一覧へ「隣のオッサンは青いか?」酸いも甘いもかみ分けて、世の中のおおよそのことがわかった年代。けど、いまだにわからないのが、人の心。家族や友人に同僚、あるいは自分の心だって、イマイチ理解できないことは多々あるのだから難しい。そこで、世間に秘めたる胸の内を問う! タテマエはさておき、実際どう考えてます?
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※調査対象:既婚の35〜45歳の男性100人