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2020.06.28

からだ

運動不足の人注目! アキレス腱断裂のリスクを減らすふくらはぎの時短エクササイズ

時短ケア
「時短ケアのススメ」とは……
例えばだ。ひさしぶりに子供とサッカーをして「格好良いところを見せたい」と張り切り過ぎた挙句、アキレス腱をやってしまった、なんてのは少し大げさかもしれないが、その原因が運動不足によるふくらはぎの劣化にあるとしたら、誰にでも起こりうる可能性はある。
今回はふくらはぎの筋力と柔軟性を時短で取り戻すエクササイズを紹介する。
時短ケア【教えてくれる人】新田幸一さん
高地トレーニングを街中で体験できるスタジオ「ハイアルチ」の開発者であり、プロデューサー。長年のトップアスリートたちへの指導経験を活かし、高地トレーニングの効果を最大限に引き上げるメニューを構築。現在は、浦和レッズの槙野智章選手をはじめとしたトップアスリートのほか、大学駅伝の選手たちのトレーナーも務めている。

アキレス腱断裂の原因は硬いふくらはぎにあった!

アキレス腱を断裂してしまう原因のひとつに、運動不足によるふくらはぎの筋肉の硬さや筋力不足がある。ふくらはぎは、「腓腹筋」「ヒラメ筋」というふたつの筋肉で構成されており、それらがアキレス腱につながっている。
腓腹筋とヒラメ筋が硬いとアキレス腱が過度に引っ張られ、最悪の場合、断裂してしまう、というわけだ。特に、運動を普段していない人が、しっかり準備運動もせずに張り切ってしまうと要注意。
「ふくらはぎには常に大きな負荷がかかっています。ジャンプをして着地をしたときには、1tくらいの負荷がかかるとも言われているんです。ふくらはぎは衝撃を緩和するクッションのような役割を果たすので、そこの柔軟性が失われると、1tの加重がもろにアキレス腱にかかってしまいます。体の中でいちばん太く、強靭な腱であるがゆえに、一度切れると回復するまでに時間がかかるし、脚の動きがぎこちなくなるので、サッカーのドリブルなんかもしづらくなってしまいますね。それに捻挫もしやすくなります」。
そもそも筋肉と骨をつなぐ部位である「腱」は、硬くてほとんど伸び縮みできない特性がある。
「だから負担も大きいんです。でも硬いのには理由があって、腱が柔らかいと足首などの体のジョイント部分がブラブラになっちゃって安定感が失われます。そこを筋肉がフォローしてるので、筋力と柔軟性はつけておいたほうがいいんですよ」。
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ふくらはぎの筋肉を、伸ばしてから追い込む!

ふくらはぎの筋肉は、日頃からストレッチやエクササイズで柔軟性と筋力をキープしておくことが大切。というわけで、今回紹介する時短エクササイズは「フロッグジャンプ」だ。
「ふくらはぎの筋肉を鍛えるエクササイズは、カカトを上げ下げする『カーフレイズ』が一般的。でもフロッグジャンプは、より時短で、より強い刺激をふくらはぎに与えられるエクササイズです」。
【フロッグジャンプ】
時短ケア
背すじを伸ばして立ち、膝を少し曲げてかかとを上げる。これがスタートポジション。
時短ケア
両手を大きく上に振り上げてその場で高くジャンプ! かかとを床につけずに前足部で着地をするのがふくらはぎに刺激を与えるポイント。これをリズミカルに20~30回繰り返す。
「事前にふくらはぎをストレッチしてから行ってください。いわゆるアキレス腱伸ばしでいいです。日頃から運動習慣のない人やふくらはぎのハリが強い人は、最初は回数を減らしていいし、無理に高くジャンプしなくてもいいです。負荷を調整してください。また、前回紹介したはさみ正座をやってから行うと、ふくらはぎの筋肉を痛めるリスクを減らせます」。
前回も解説したとおり、ふくらはぎは第2の心臓としての働きも持つ大切な部位。ある程度の筋量を維持し、柔軟性を高めておくことで血圧の上昇を抑えられるため、生活習慣病の予防も期待できるという。
「時短ケアのススメ」
トップアスリートだってしきりに言っている。「長く現役生活を続けるためには練習と同じくらい体のケアが必要だ」って。毎日せっせと働き、休日は家族サービスに勤しむ40代男性諸君、無理は良くない。まだまだ先は長いのだ。「最近、体のあちこちが痛い」「疲れがちっとも抜けねえ」などと、さまざまな体の不調を感じているなら、ここはひとつ、時短でサクッと体を整えてあげてほしい。上に戻る
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【取材協力】
ハイアルチ 吉祥寺スタジオ
住所:東京都武蔵野市吉祥寺東町1-17-18
電話番号:0422-22-7885
営業:10:00~22:00(平日)、10:00~19:00(土・日・祝)
http://high-alti.jp/
空間をまるごと低酸素状態にしたスタジオで行う「ハイアルチテュード(高地)トレーニング」を、気軽かつ、リーズナブルに体験できる日本初のハイアルチテュード専門スタジオ。専門トレーナー指導のもとでのトレーニングなので、安全に効率よく鍛えられる。都内では、吉祥寺のほかに、三軒茶屋、代々木上原にスタジオを構える。
 
楠田圭子=取材・文 渡邊明音=写真

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