「20代から好かれる上司・嫌われる上司」とは……最初に管理職になったときの失敗初めて管理職になるというのは誰にとっても難しい経験です。私は32歳で最初に管理職になったのですが、そこでした失敗があります。
管理職になる前は、「部下でいちばんうえのお兄さん」だったわけですが、そのスタンスを管理職になったあとも続けようと思っていました。そこで「管理職になっても、今までと変わらずにみんなとはフラットに付き合いたいし、みんなも言いたいことはストレートに言ってくれ」と初めての会議でグループのメンバーに言いました。
初めて管理職になった若い上司が今でもよく言いそうな言葉です。ところが意に反して、それは不評だったようです。
部下にそっけなくされる日々
管理職としての日々は、部下はたくさんだが上司はひとり、部下は団結するが上司は孤立する、を地で行ってしまいました。フランクに話しかけても、部下にはそっけなくされる日が続きました。
「フラットな職場や上司部下関係は素晴らしい」とシンプルに思っていた私には、一体何が悪かったのか、しばらくわかりませんでした。
それで、「なんであんなやつが上司になったのかと不満なのだろうか」とか、「急に偉くなってしまったので(そんなに偉くもないのですが)、どう対応してよいのか分からないのだろうか」とか、いろいろなことを妄想しました。
しかし、原因はそうではありませんでした。
評価を「する側」と「される側」あるとき、先輩上司と飲みに行った際、酔いに任せて、あまりメンバーとの関係がうまくいっていないように思うと、悩みを打ち明けました。
そこで上述のような自分のマネジャーとしての姿勢を話したところ、先輩上司は「そんなスタンスでは部下はついてこないと思う」とおっしゃったのです。
要は、上司と部下はいかに同志的な連帯感があったとしても、これまでの部下同士との関係とは違い、評価を「する側」と「される側」であって、その一線だけは消すことはできない。それなのに、君のスタンスはそれをなかったことのようにして責任放棄をしているかのように思われているのではないか、ということでした。
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