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2020.06.23

からだ

寝る姿勢は「仰向け」がベスト! 睡眠の質を手っ取り早く高める方法とは

たのしい睡眠
「たのしい睡眠」とは……
目覚めたときに、「どこか体がダルい」「いつも疲れが残っているような気がする」。それらは質の高い睡眠がとれていないという体からのサイン。
これまで時間や食事に関して、睡眠の質を下げる要因をいくつか紹介してきたが、忘れてはいけないのが「寝姿勢」だ。今回は睡眠の質を高めるための寝姿勢について考えていきたい。

起きているときも寝ているときも、姿勢が健康の基本

ストレスなどの心理的要因から栄養の偏り、不規則な生活習慣など、睡眠の質を低下させる要因はさまざまだ。これらをひとつひとつ改善し、つぶしていくことが安眠への道であることは間違いないが、如何せん時間がかかる。そのなかで唯一、即効性が期待できるのが「寝姿勢」の改善だ。
そもそも正しい姿勢でいることが、健康状態を良い方向へもっていく基本であることは皆さんご存知のとおり。それを日中だけでなく、寝ているときも意識することが大切なのだ。
寝姿勢が悪いと、骨や筋肉、内臓への負担が増すため、血行やリンパの流れが滞る。その結果、睡眠中でも体が緊張していまい、眠りが浅くなるのだ。当然、疲れはとれにくく、体の痛みが発生しやすくなり、いずれは内臓の働きも低下してしまう。
では、睡眠の質を高めるためにはどのような寝姿勢が理想なのだろうか? 答えは「仰向け」。具体的には“背骨のS字カーブを維持できる状態”だ。立っている時に背骨を横から見ると、S字を描くように湾曲している。この形状が崩れると、肩こりや腰痛はもちろん、内臓の不調に見舞われることになる。
S字カーブをキープするには、枕の高さやマットレス・敷布団などの寝具選びが重要だ。購入するときは実際に横になり、誰かに横から見てチェックしてもらったり、写真に撮って確認してみるといい。腰が沈みすぎると柔らかすぎ、反っていると硬すぎると考えられる。枕は呼吸のしやすい高さがベスト。横から見た時、二重顎にならない高さがおすすめだ。横幅は、頭の大きさの2.5倍くらいサイズを選ぼう。
ただし、S字カーブを維持できる仰向け寝が万人に当てはまるわけではなく、なかには横向きのほうが良い人もいる。例えば、腰痛持ちの人。仰向け姿勢でいることが腰に負担をかけてしまう場合がある。そのような人は、仰向けよりも横向きのほうが負担がかからない。
いびきをかく人もそうだ。いびきは、筋肉の活動が低下し、喉を支えている舌や、喉の周りの筋肉がゆるんで舌が喉の奥に入り込み、上気道が狭くなることで起きている。仰向けだと、舌が喉の奥に入り込みやすいため、横向きで寝たほうがいびきを抑制できるのだ。


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