未開栓のままボトルの中からワインを抽出する画期的ツール
空気中の酸素に触れると酸化が始まり、数日程度で風味が落ちてしまうワイン。ワインストッパーやアンチ・オックスといった器具を用いることで、酸化をある程度防ぐことはできるが、デリケートな銘柄の場合は一度抜栓しただけでも、すぐに風味の劣化が感じられるといわれている。
そうしたワインの宿命にあらがう画期的なツールとして2013年に登場したのが、コルクを抜かずにボトルの中のワインを注ぐことができる「コラヴァン」だ。
医療グレードの繊細なニードル(針)を挿入し、そこからガス(アルゴンガス)をボトルに注入し加圧することでワインを抽出するしくみを採用するコラヴァン。挿し込んだニードルを抜けばコルクの穴が自然に封入され、未開封の状態を保つことができるため、品質を重視するレストランやワインバーでも人気のツールになっている。
ワイン党にとって、家庭でコラヴァンを利用する最大のメリットは、ベストな状態に保たれたワインを、少量ずつ楽しめることだろう。料理にあわせてワインを変えたい場合には特に好適。お店で行っていたようなワインの飲み比べも、数週間~数カ月間、酸化を気にせず手軽にできるようになる。
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