■フューズ 23F(フォード「トランジット」ベース)
欧州フォードが販売しているフルサイズバンの「トランジット」をベースにしたキャンピングカーも人気だ。先のキャンピングカーの分類でいえばクラスCとなる。ちなみに「デュカト」がFF車なのに対し、「トランジット」はFRだ。
アメリカのモーターホーム(キャンピングカーのアメリカでの呼び名)ビルダーであるウィネベーゴが手掛けた「フューズ 23F」の特徴は、スライドアウト機構を備えていることだ。
目的地に着いたら、電動操作でリビング部をソファやテーブルごと50cm外側に拡張することで、居住スペースを広げられる。もちろんこのソファはベッドにもなる。
リビング部の室内高は2.02mあるので大人が立っても圧迫感がない。キッチンには3バーナーのガスレンジが備わっており、旅先で仲間とたくさんの料理を囲みながらパーティーをすることだって可能。
車両後部には127cm×184cmの大きなダブルベッドが備わる。ベッドにはクッションがついたヘッドボードもついているので、寝る前にリラックスしながら読書を楽しみたいときにも便利。
広大なアメリカ大陸を快適に旅するための知恵が詰まったモーターホームだ。
■マルコポーロ ホライズン(メルセデス・ベンツ「Vクラス」ベース)
輸入モーターホームは魅力的だが、どれも全長が6mを超え、全幅も2mを軽く超えるサイズなので、普段使いをするのには向いていない。保管場所にも困ることから、もっと気軽に使えるものが欲しいという人も多いだろう。車中泊仕様のこんな輸入車はどうだろうか。
メルセデス・ベンツ Vクラスに用意された「マルコポーロ ホライズン」は、2名まで寝ることができるポップアップルーフが備わり、室内はフルフラットにできるベンチシートと回転機能付きのフロントシートでリビングを作ることができる。
運転席下にサブバッテリーが備わっているので、エンジンを切ったあともバッテリー上がりを気にせず電装品を使うことができる。
ボディサイズは他のVクラスとほぼ同じとなる全長5150mm×全幅1930mm×全高1960mm。これなら街中での普段使いも困らないはずだ。
高橋 満=文