「月曜断食」はダイエットではなく“養生”。3つの簡単断食ルールを考案者に聞いた

「コロナ太り」を嘆く声が絶えないが、外出や外食を控えめにしている今こそ、断食に挑戦するチャンス。ただし、興味はあっても自信はない、という人も多いだろう。
そんな人たちの間で話題となっているのが「月曜断食」だ。体験者が成功体験をSNSなどにアップ。それが拡散し、愛好者が増え続けている。
では、これまでの断食とは何が違うのか。考案者の関口賢さんに聞いた。
月曜断食では、1週間の食事メニューが3つに分けられる。
驚くのは、月曜以外はお酒がOKなこと。もともと夕飯はつまみとお酒だけで十分という人もいるだろう。野菜料理を選べば、付き合いだって断らずに済む。
それなのに、4週間続けたときの減量の目安は5kg！ その効果は絶大なのだ。
「僕は月曜断食はダイエットではなく、『養生』だと思っています。胃腸を休め、食事をルーティン化することで、食生活が変わり、体質が改善され、結果、体重が落ちていくのが理想のカタチ。そもそも、これまでの断食法は、断食をしているときは良くても、日常生活に戻ると、正しい食生活を続けられない人が多かった。月曜断食なら食事がルーティン化しますから、無理をしなくても、正しい食事のサイクルを作ることができるのです」。
ストレスで食欲が増さないよう、禁止事項が少ないのも断食初心者にはうれしい。とはいえ、いくつか守っておきたいことはある。
 

①月曜【不食日】は水のみ

ノーカロリーだからといってお茶やコーヒーはNG。
「カテキンやカフェインは内臓に負担をかけ、空腹感を強めることもあるので避けましょう」。
胃を拡張するため炭酸水もNG。不食日は水を1.5～2リットルを目安に飲もう。
「そのほかの日もお茶やコーヒーはほどほどにして、水をメインに飲むといいでしょう」。
 

②食事はこぶし2つ分が目安

火～日曜に共通して、食事の量は、咀嚼したときにこぶし2つ分が目安。これは胃の本来の大きさだという。
「これ以上食べると、胃が拡張されて、肥大化していきます。月曜断食には胃を本来の大きさに戻す目的もありますので、食べ過ぎはNG。量がわからないときは、腹八分目を目安にしましょう」。
とはいえ、ときには付き合いで食べ過ぎてしまうこともある。そんなときのためにちゃ～んとリカバリーメニューも用意されているのがうれしい。
「翌日の朝と昼はいつもどおりに食べて、夕食だけ断食をする『夜断食』を取り入れてください。断食をする決心がつかない人も、夜断食からスタートしてみるといいでしょう。1食食べないだけでも翌朝の感覚が変わりますし、意外とできると感じてもらえると思います」。
 

③良質の睡眠を取る

思ったよりも痩せないという人に多いのが、睡眠の問題だという。
「人は寝ている間に体の修復・回復を行います。ところが睡眠の質が悪いと、体の代謝が落ちて、太りやすくなるのです」。
成長ホルモンの分泌が活性化する22時までに寝るのがベストだが、遅くても0時までには寝るようにしたい。
「22時以降は、睡眠の質を妨げるスマホやPCを見ないようにして、睡眠環境も整えてあげるといいでしょう」。
ルールはこれだけ。準備する期間もモノも必要ない。あとは自分の気持ちだけだ。
「まずは4週間続けてみましょう。この4週間は今までの食生活を変えるための期間です。そして続けられそうならさらに4週間、追加しましょう。8週間続けると、体が太りにくい体質になります。思ったよりも体重が落ちない人も8週間を目安にするといいでしょう」。
ちなみに、月曜に断食をあてているのは、週のスタートは、気持ちややる気をリセットしようと考える人が多いから。そのため、「週末休みじゃない」、「平日に会食が多い」という人は、仕事や生活スタイルに応じて、別の曜日に設定してもいい。

「大事なのは、食事のサイクルを定着させるために、あらかじめ曜日を決めておくことです。暇な日にやろうと思っていると、そのまま1週間が終わってしまうことも多いですよ」。
断食に不安がある人でも、これならできるのでは？ 今からスタートすれば、夏にも間に合う！ 気軽な気持ちでまずは1度トライしてみよう。
 
林田順子＝取材・文