日本を代表するヴィンテージショップ「ベルベルジン」の店主・藤原 裕さん。数々の古着を扱ってきたレジェンドだが、最近Tシャツに対する思いに変化が現れたという。
その真相を探るとともに、オーシャンズ世代に着てほしい古着Tをセレクトしてもらった。
古着界の重鎮が懐かしむTシャツ
Tシャツが自己主張のツールになったのは戦後以降で、それまでは下着でしかなかった。ヴィンテージに傾倒してきた藤原裕さんだけに、Tシャツにもより古いものを求めがちだったという。
しかし、ここにきて考え方にちょっと変化が。
「古いTシャツとなるとカレッジものとかミリタリーものが大半で、そのほかは無地ばかり。ヴィンテージとしての価値は高いけど、そうじゃなくてもプリントやデザインが面白い1970〜80年代のものもアリだな、と思うようになったんです」。
むしろ、買い付けでアメリカへ行くたび、若年層を中心にその年代のTシャツが高く評価されていることに気付かされたという。
「ここで紹介したのは、僕ら世代が実際に生きてきた時代のもの。いい大人だって古着のTシャツをこんな感じで遊んでもいいんじゃないかって、今は思ってるんです」。
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