自分、生産者、環境の三方良し! で心地良い
ARMI アーミィサステイナブルが、社会全体で声高に叫ばれる昨今。すなわち自然保護や動物愛護、フェアな雇用形態、健全な労働環境などトータルでの倫理的活動を指すが、そうした考えはファッションの世界にも着実に広まりつつある。
なかでも一枚のTシャツにまで徹底してそれを追求している急先鋒が、2017年にデビューした東京発の無地Tシャツ専門ブランド、しかも基本は白Tシャツのみを手掛けるアーミィだ。
“考える服=identi-T(アイデンティティー)”をコンセプトとするアーミィのアイテムは、全国各地その土地ならではの伝統や技術、美意識を尊重し、自国産業の維持と活性化を目指すべく、紡績、編み立て、染色、裁断&縫製、仕上げまで、全工程において日本での一貫生産を行う。
また、商品の下げ札に印刷されたQRコードを読み込むと、原料から生産プロセス、流通経路までの履歴情報をウェブ上で確認できる完全トレーサビリティを実現している。さらに森林管理協議会・FSC認証の再生紙を用いたパッケージは、内側にDMサイズのメッセージカードホルダーが設けられており、それ自体をギフトボックスにして贈れるほか、ラベルに宛名を書いて切手を貼れば梱包不要で郵送できるという、ゴミの削減に配慮した仕様となっている。
加えて、ケアをしながら長く付き合うことを目的に、地球にもTシャツにも優しい洗濯洗剤まで展開。そのうえTシャツを汚してしまったり、色を変えたい場合は、草木染めや深黒染めによる染め直しのカラーオーダーまで受け付けてくれるのだ。
ここに紹介の「マザー」シリーズは、気候風土が綿花栽培に適したアメリカ・ニューメキシコ州で育てられ、オーガニック繊維の国際2大基準であるGOTSとOCSの両方の認証を取得している100%ピュアオーガニックコットンを採用。しかも蛍光剤フリーなので敏感肌にも優しく、加えて小さな子供と遊ぶときや犬、猫などの動物と戯れる際に、Tシャツが舐められたり、くわえられてしまっても安心だ。
また糸は長い繊維だけを平行に揃えて紡ぎ、2本を撚り合わせることで、ソフトで滑らかにして十分な強度を確保。そしてストレッチ性に富んでカラダの動きに追従するフライス編みのボディは、ストレスを感じず実に快適である。さらに素人目にはわかりにくいが、熟練を要する天地引きと呼ばれる縫製など、隅々にまでサステイナブルとメイド・イン・ジャパンへのこだわりが息づく。
着用する自分はもちろん、生産者も地球環境も三方良しで、すべてが心地良い逸品なのである。
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