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2020.06.12

あそぶ

「初めてのテントは何がいい?」ビギナーへの推薦モデルを4人のマニアが選抜

キャンプを始めるときに、まず最初に悩むのがギア選びだろう。そこで、ギアに精通した4人がビギナーがまず買うべきギアを指南してくれた。
ギアに関して一家言を持つ、彼らの放談から確かなヒントを探ってみよう。まずは、テントとタープの話題から。
おすすめギアを教えてくれた4人
バリスティクス代表 塚原 学さん(48歳)
キャンプ歴:28年/年間キャンプ数:20回
よく行くキャンプ場:本栖湖レークサイドキャンプ場(山梨県)
ナイフと毛布だけで野営を楽しむ、ストイックなカウボーイスタイルが最近のブーム。
ハーフトラック プロダクツ代表 土屋雄麻さん(41歳)
キャンプ歴:15年/年間キャンプ数:15回
よく行くキャンプ場:駒出池キャンプ場(長野県)
キャンプに行くのは、基本寒い時季のみ。あらゆるアウトドアアクティビティにも精通する。
スタイリスト平 健一さん(39歳)
キャンプ歴:34年/年間キャンプ数:25回
よく行くキャンプ場:西湖自由キャンプ場(山梨県)
アウトドア業界では、その名を知らぬ者はいない名物スタイリスト。ギアへの審美眼は随一。
テンシックス代表 月岡 徹さん(44歳)
キャンプ歴:14年/年間キャンプ数:15回
よく行くキャンプ場:本栖湖レークサイドキャンプ場(山梨県)
ボーイスカウト経験を持つ生粋のアウトドアマン。フェスをこよなく愛する。
 
月岡 キャンプギアで何が必要不可欠かって言われたら、あればあるだけ快適になるし、用途や目的によっても変わるから何とも言えないのが正直なところですよね。
塚原 最初は仲間と行って、全部借りるつもりなら何も必要ないって考え方もあるしね(笑)。
月岡 借りる前提で行くにしても、最初は自分用の寝袋とチェア、あとはシェラカップとカトラリーだけ持参すれば、何とかなりますかね。そこがベースになって少しずつ買い足していく人が多い気がします。
 そうですね。僕も最近だとグループキャンプのときはテントも張らず、寝袋だけ持って、あとは他力本願だったりしますから。とはいえキャンプで最初に何を買うかと言ったらやっぱりテントじゃないですかね? 塚原さんはテントめちゃくちゃ持ってますよね。
塚原 ピーク時で80張りあったからね。昔は毎月何かしらのテントをひと張りは買っていたからね。でも半分以上が未開封っていう。
月岡 すごいですね(笑)。
塚原 僕は面倒くさがり屋な性格なのもあって、普段はワンポールタイプのテントしか使わないんです。それでもこの前久々にドーム型のタイプを張ったんですけど、やっぱり面倒でしたね。
月岡 大体周りのキャンプ好きでいうとヒルバーグを持っている人が多くて、その次にMSRとかノルディスクを持っている人が多いイメージですよね。
塚原 ヒルバーグは品質も扱いやすさも間違いないブランドですね。
月岡 ビギナーにはヒルバーグはおすすめできるんですかね?
 価格抜きにしたら絶対おすすめできますね。特にアラック3は万能タイプで使いやすい。最終的にヒルバーグは欲しくなるブランド。だから最初に買っちゃうという考え方もありですよね。
「ヒルバーグ」のアラック3
「ヒルバーグ」のアラック3
14万8000円/ヒルバーグ(エイアンドエフ 03-3209-7575)
全キャンパー憧れのブランド。安定性、耐久性、そして軽量性の高さが特徴の自立型テント。出入り口は前後2カ所に設置。積雪にも耐えうる丈夫な作りでオールシーズン活躍する、万能っぷり。
月岡 それが後悔しない買い方だと思いますけどね。
土屋 今はアウトドアブームというのもあって、キャンプに関連するウェブメディアや雑誌で情報を手に入れやすい時代だから、意外と定番ブランドを通らない人も多いかもしれませんね。
塚原 それこそ、いきなりヒルバーグとかね。
土屋 インスタグラムとか見てても最初からフル装備で揃えている人もいますもんね。
 何十万とお金をつぎ込んでいる人もいますよね。月岡さんは最近なんのテントを使っているんですか?
月岡 普段愛用しているテントはヒルバーグのナマッジ3です。
塚原 長いこと使っていますよね?
月岡 そうですね。もし家族3人でキャンプに行くという設定であれば、ノルディスクのレイサ6がおすすめです。ブランドの信頼度も抜群。少人数で気軽にキャンプならビッグスカイの軽量モデルを使うことが多いですかね。
「ノルディスク」のレイサ6
「ノルディスク」のレイサ6
15万5000円/ノルディスク(ノルディスクジャパン 03-6885-8206)
室内空間が広く、居住性の高いトンネル型テント。大小2つの部屋があり、寝室と荷物置き場と分けた使い方ができる。フロントとサイドをオープンにすれば、タープ代わりとしても使用可能。
塚原 何でもそうですが、キャンプでどう過ごし、何を重要視するかですよね。
 居住性かデザインか……。
塚原 家族目線だとどうしても親切設計なものになるのでデザイン性が犠牲になりがち。
土屋 あと、判断基準としては最初はどうしても価格帯も気になりますよね。いいものは買いたいけれど、最初から10万円くらいするテントは手を出しづらい。手頃な価格で良質なものを選びたいじゃないですか。MSRのエリクサー4はそういった意味で価格も手頃だし、ファミリーキャンプにちょうどいい広さです。
「MSR」のエリクサー4
「MSR」のエリクサー4
5万6000円/MSR(モチヅキ 0256-32-0860)
設営が楽でコストパフォーマンスも高いので、ビギナーに最もおすすめのテント。箱型に近い形状なので居住性が高いのもポイント。大人4人が寝られる広さなので、家族3〜4人ならこれで十分。
月岡 同じMSRのハビチュードも天井が高くて、家族用のモデルなのでおすすめですね。
塚原 個人的にはテントよりもタープが大事だって話もよくしているんですけど、みなさんはどうですか? やっぱり開放的な気持ち良さがキャンプの醍醐味だったりもするじゃないですか。寝室だけでなく、リビング機能も併せ持つ2ルーム系のテントは、どうしても景色が遮られてしまうから個人的にあまり好きじゃないんですよ。あくまでメインの活動場所はオープンタープの下で、テントは寝るところって認識が強いんですよね。
月岡 確かにタープも大事ですね。
土屋 逆に僕はタープは何年も張ってないですね。
塚原 人によって分かれるところだよね。僕は夏ならタープの下にコットを置いて、テントなしで全然寝れちゃうからね。虫も気にせず。
 タープはやっぱり遮光性が最も重要なポイントですね。
塚原 その点、ざぁ〜ッスの幕男は遮光性がすごいですね。難燃性だし。
「ざぁ〜ッス」の幕男
「ざぁ〜ッス」の幕男
4万6000円/ざぁ〜ッス woodenfiretable@gmail.com
韓国のアウトドアメーカー、アーバン フォレストと協業したヘキサタープ。美しい張り姿に魅了されるキャンパーが続出し、現在は入手困難となるほど人気に。撥水性と難燃性が備わり、機能性も高い。
 遮光性がめちゃくちゃ高いから真夏でも幕男の下なら涼しく過ごせますし、撥水&難燃性も高い。人気がありすぎて入荷待ちがずっと続いていますよね。
 
ヒートアップしていく4人のギアトーク。次回はテーブルの話題へ。
 
ホーボージュン、まついただゆき、増山直樹、菅 明美、野村優歩=文


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