「たのしい睡眠」とは……厚生労働省が発表している、新型コロナウイルス感染予防対策のひとつとして盛り込まれているのが「普段から十分な睡眠を心がけること」。
睡眠が心身の疲れをとることで免疫力が高まり、新型コロナウイルスに打ち克つ体づくりに良い影響を与えることが医学的に明らかになっているからだ。ただし、ただ眠ればいいというわけではない。
睡眠は量より質。質が低ければ、免疫力を高める効果は半減してしまうのだ。そこで今回は、睡眠の質を高めるための方策を紹介していこう。
心と体の状態をチェックして、睡眠の質を自己評価してみよう
「睡眠負債」という言葉に注目が集まるなど、ここ数年、睡眠の質の重要性がクローズアップされている。睡眠の主な働きとしてあげられるのは、損傷した身体組織の修復、心のメンテナンス、体内時計の調整、記憶の定着。
これらは、人間が健康的に社会生活を営むうえで最低限必要な要素といえる。このことから、いかに睡眠は重要なものかが理解できるだろう。しかし、「質の高い睡眠」とは具体的にどのようなものなのかがわからないと思っている人は多いのではないだろうか?
端的にいえば、睡眠の質の判断基準は、「心と体の両方の疲労をとれているか否か」だ。ここで、睡眠の質が高いのか低いのかを客観的に判断する、10の要素をご紹介する。下記の項目をチェックして、ひとつでも当てはまるようなら睡眠の質が低下している可能性大だ。
①目覚めたときになんとなく体がダルい、眠気が強い。
②朝食を美味しく食べられない。食欲がない。
③日中、強い眠気に襲われることが多い(通勤電車で居眠りすることが多い)。
④布団に入ると5分以内に寝てしまう。
⑤寝る直前までスマートフォンやパソコンを使用している。
⑥休日の起床時間が平日よりも2時間以上遅いことが多い。
⑦食事を就寝の2時間以内に食べることが多い。
⑧睡眠時間が7~8時間未満である。
⑨飲酒をする。
⑩就寝後の2時間以内に目が覚めることが多い。
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