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2020.05.24

ファッション

ジップアップパーカへの乗り換え組続出中。あるプルオーバー派の悲劇

タフで気楽でスポーティ。パーカはいつだって僕らの頼れる味方だ。ただ今季はもう一段アガる機能面も考慮したい。
プルオーバー(=かぶる)タイプではなく、着脱容易なジップアップタイプの恩恵を、とある男の実体験から今一度噛み締めよう。
 

ジップ仕様ひとつで夫婦円満!? プルオーバーにおきた悲劇

ヘビーウェイトな生地に、トレンド感のある適度なドロップショルダーのジップアップパーカ。
ヘビーウェイトな生地に、トレンド感のある適度なドロップショルダー。フードやポケットのヴィンテージライクな糸のほつれなど、細部にもこだわりが散見する。[男性]パーカ2万8800円/ノンネイティブ(ベンダー 03-6452-3072)、カットソー7000円/ビューティ&ユース(ビューティ&ユース ユナイテッドアローズ 渋谷公園通り店 03-5428-1893)、デニム2万1000円/ホワイト ライン(グランデッド 03-5354-6088) [女性]シャツ2万4000円/フランク&アイリーン(サザビーリーグ 03-5412-1937)、デニム3万2000円/シー(エスストア 03-6432-2358)、ブレスレット3万5000円/ルス オーティス(アーバンリサーチ ロッソ グランフロント大阪店 06-6485-7057)
「まさかあんなことになるなんて、夢にも思っていませんでした」。男は神妙な面持ちでそう振り返る。
その日は、妻の誕生日。「せっかくだからせめて」と、ランチへ出かけた。お気に入りのデニムに合わせたのは、昨年秋に買ったプルオーバータイプのパーカ。いわゆる、フーディだ。冬はコートのインナーとして重宝したが、いよいよ暖かくなって主役に抜擢。
しかし店内は日当たりも良く、むしろ暑め。おもむろにパーカを脱ごうとしたそのとき、悲劇は起きた。

肩がうまく抜けず、「あ、あれ〜」と奇声を上げる男。しかし、その姿は声以上に滑稽だった。大きめサイズのはずが、汗のせいかスマートに脱げない。四苦八苦するうちに汗の量は増え、髪型も崩れていく。

「ちょっと!」という妻の囁きもプレッシャーになり、焦りに焦る男。腹を露わにしながらようやく脱げたパーカを脇に置いたとき、Tシャツにはシャレにならない汗染みが浮かんでいた……。

乾いた汗染みの代わりに気まずさが残る帰り道、ショーウインドーに飾られたジップアップパーカに目が留まる。「こ、これやん!」。フロントが開くデザインが、男の視界も開いてくれたのだ。


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