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新型コロナウィルスが世界を飲み込む中、健康や経済への影響だけでなく、閉じこもってばかりで精神的にも辛い時期が続いています。気持ちが暗くなる。どうも手につかない。こうしたザワザワする心は、ライフワークがあると治まりやすく、前向きな気持ちも生まれやすくなります。
なぜライフワークがあると心のザワつきが治るのか、ライフワークはどう育めばいいのか。『
釣りバカ解体新書 みんなが知らない釣りとビジネスの意外な関係 人生100年時代のライフワーク』の著書のある清水健太郎さんが語ります。
何かのバカになるということ
ライフワークはありますか?あなたにとってのライフワークとはなんですか?との問いに、「そこまでのものはあまりないかもしれない」、という方も多いのではないでしょうか。
私はコンサルティングの仕事の傍ら、フライフィッシングという毛鉤を使った釣りをライフワークに、年の3分の1の週末を自然の中で過ごしています。東京に住んでいますが、北海道に過去40回以上、延べ100泊超通う、いわゆる釣りバカです。
ライフワークは、好きで続けずにはいられないものです。趣味や学び、あるいは仕事そのものかもしれません。損得で行うものではなく、「生涯続けていたい」「寄り添っていたい」と感じる取り組みごと。感性は人それぞれ異なりますので、人生いろいろ、ライフワークもいろいろです。ライフワークが心のザワつきを治めてくれる理由は、その特徴にあります。
継続することがライフワークの特徴です。練習をしたり、学んだり、試行錯誤をしたりすることで成長感が得られます。そして成長感は、前向きな気持ちを生みます。釣りは私のライフワークですが、継続するほど知識や経験が増え、不測の事態や難しい状況にも対応できるようになり、こうした中に成長感を感じます。料理の腕が上がる、スポーツで技術が上達する、なども同様でしょう。
いわゆる「ハマる」という状態です。こんな工夫で攻略できるのではないか、新しく得たことを試してみよう、などを繰り返し、楽しみのレベルが上がるため、ジワジワとしあわせが増幅します。ライフワークには、こうした「しあわせを倍増させるプラスのサイクル」があります。このサイクルを日常的に手に入れることで、心が豊かになります。将来の楽しみへの期待も高まり、より時間を投資していくことになり、「ハマる」という状態になります。
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