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その3:100年以上蓄積された“小学生専用”のノウハウ

「なんでランドセルを使ったほうがいいの?」ちょっと天の邪鬼の質問だけど、これも聞いてみたい。ランドセルって6年間使ったら終わりだし、リュックやトートだっていいんじゃない? ぶっちゃけ、どうなんでしょう。
「ランドセルを使わなくてはいけない、ということは決してありませんよ。もちろん法律で決まっているわけでもないです。“ランリュック”という、リュック型のバッグを使う地域もありますし。
ただ、歴史のお話とも関係しますが、ランドセルは日本が誇る文化であると考えられます。そしてなにより丈夫で、両手が空くから安全です。お子さんが6年間毎日のように使っても壊れないように、安全・安心を第一に考えた素材選びや製法、仕様にこだわり、蓄積されたノウハウが活かされています。これって、ほかのバッグに比べても、かなり優秀だと思いませんか?」。
正式な機能ではないが、低学年の子供などは転ぶことが多く、「転んだときにランドセルが後頭部を打つのを免れるクッションの役割をしてくれた」という声もしばしば聞くという。
「いずれにせよ、100年以上の間ずっと使われているのには、それなりの理由があるのです。また、ランドセルは小学生専用のもの。言うなれば小学生のための特注バッグです。
さまざまな面で子供たちの安全を第一に考えて作られていますし、子供たちが毎日使うものを“自分で選んで決める”最初の機会が、ずばりラン活なんだと思います。
そういう意味でも、ランドセルやラン活は、子供にとってかけがえのないものになってくれると思います。ランドセルを毎日使う本人を中心に、ご家族皆様で、いわゆる“ハレ”の機会として、ぜひ楽しんでいただきたいですね」。


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