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馴染みのあるLINEも、オンライン飲み会にはなかなか便利

日本人にとって、もっとも馴染み深いオンライン飲み会に使えるツールといえば、やはり「ライン(LINE)」だろう。
アプリの用意やアカウント登録が必須となるが、ほとんどの人がラインを利用しているので、オンライン飲み会開催の準備という点では、もっともハードルが低いツールといえる。
使い慣れているツールなので、初めて複数人でのビデオ通話をする場合でも、操作を理解しやすい点もメリット。スマートフォンでの利用はもちろん、PCからの参加も可能だ。
無料で利用できるのはもちろん、時間制限も特にないため、長時間のオンライン飲み会にも適している。ズームやスカイプとは違い、スマートフォンで背景ぼかしやバーチャル背景が利用できる点もLINEならではの特徴となるだろう。
 

初めてのオンライン飲み会にはラインがおすすめ。画質を求めるならズームやスカイプが有利

最後に、オンライン飲み会のためのツールとして見た場合の、3つのサービスの特徴を比較してみよう。

このうち、オンライン飲み会を開催するうえで大きな差となるのは、やはり時間制限だろう。機能や手軽さではズームが有利ではあるが、無料の場合40分の時間制限があるのが厳しいところ。ホストを交代し接続しなおすといった工夫をすれば40分以上のビデオ会議も可能だが、飲んでいるときにその操作をするのは、ちょっと面倒だ。
同時に参加できる人数については、よほど友達が多い人でない限り問題のない範囲だが、実はスカイプとLINEは1画面に表示できる人数が6名程度になっている点には注意が必要。10名以上で同時に顔を見ながら飲みたいという場合は、ズームのほうが向いているだろう。
また、ビデオ会議の画質についても、筆者が試した範囲ではズームがもっとも良好だった。スカイプは参加人数や通信回線の状態によって画質が変わりやすく、LINEに関してはズームやスカイプに比べると明らかに低画質という印象。スマートフォンの小さな画面なら気にならないが、PCで見る場合には、高画質のサービスを選んだほうが楽しいかもしれない。
 
結論としては、それぞれ一長一短があるという感じではあるものの、PCやスマートフォンの操作が苦手という人が多い場合には、LINEを使うのがいちばん良いのではと思った。なにより、ほとんどの人が使い慣れているのが強みだし、スマートフォン向けの機能が充実している点も、フランクに楽しみたいオンライン飲み会向けといえるからだ。
一方で、PCで参加できる人が多い場合には、LINEよりもスカイプやズームのほうが画質も良く、操作感も優れている。無料の場合、時間制限がある点がネックだが、課金をしてもよいなら、ズームのほうが簡単に使えるかもしれない。LINEを使ったオンライン飲み会に物足りなくなってきたら、ズームやスカイプにステップアップしてもよいだろう。
ちなみに、ズームにはセキュリティ面での問題があるとされ、大企業や自治体などで利用を禁止している場合もあるようだが、小規模なオンライン飲み会用途に限っていえば、そこまで気にする必要はないだろう。それでも気になる場合は、スカイプの利用をおすすめする。
実際に開催してみればわかるが、互いの顔が見えるビデオ会議ツールを使ったオンライン飲み会は、思っている以上に「密」な雰囲気を楽しむことができる。気分がこもりがちな当節には、打ってつけのレジャーといえるだろう。
2人からでも良いので、まずは初めてみることが大切。この機会に、オンラインならではの新たなコミュニケーションを満喫してみよう。
 
石井敏郎=文


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