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リブートする伝説のGTA

「ジュリア」のトップモデルである「クアドリフォリオ」をベースに、100kgの軽量化を実現した高性能仕様が今回の「GTA」である。GTAとは「グラントゥーリスモ・アレジェリータ」の略。つまりイタリア語で“軽量構造のGTカー”を意味する。
その起源は1965年の軽量レース仕様車「ジュリア スプリント GTA」にまで遡る。
アルファ ロメオのレース部門アウトデルタが開発した「GTA」。元祖ジュリア スプリントGTAは1960年代後半の欧州ツーリングカー選手権を制し、その名を世に知らしめた。
1960年代後半の欧州ツーリングカー選手権を総なめにして以来、GTAの三文字はアルファのレースシンボルであり、エポックモデルにのみ導入されてきた。
今回のジュリアGTAおよびGTAmの心臓部には、直噴2.9LV6ツインターボが収められている。
フェラーリ出身のエンジニアが開発を主導したティーポF154型90°直噴2.9LV6ツインターボ。
最高出力は「クアドリフォリオ」の510psから540psへと高められ、ローンチコントロール使用時の0→100km/h加速は驚異の3.6秒を実現したという。

また、特別なチタニウムエグゾーストシステムを介して、他モデルとは一線を画した大迫力バリトンサウンドにチューニング。ルーフパネルやフロントバンパーなど随所に高剛性かつ軽量なカーボンファイバーを採用。F1でタッグを組むザウバーのノウハウを活かしたアクティブエアロキットを装備しているのも大きな特徴だ。
さらに専用サスペンションにより元来定評のあった「クアドリフォリオ」のコーナリング性能を格段に向上し、高速域における直進性をも高めている。
よりサーキット仕様の「ジュリアGTAm」はストイックな2シーター仕様。レースカーのようなロールバーを備え、ドアパネルから内張りを排除するなど軽量化を徹底。ドアハンドルの代わりにベルトで開くタイプとしたストイックぶりだ。
ハイパフォーマンスながら日常使いもこなす新型「ジュリアGTA」と、スパルタンなサーキットモデルである「ジュリアGTAm」は計500台の世界限定生産。すべての個体に認定シリアルナンバーが付与される。
「ジュリアGTA」。
アルファ ロメオが誇る「クアドリフォリオ」のさらに格上である「ジュリア GTA/GTAm」。その実力はまさにアルファ史上最強のマシンといっていいだろう。
 
カストロトシキ=文


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