イノベーションを生むアイデアも、源をたどれば働く環境に左右される。当たり前のことだが、その思いを新たにしてくれる企業が、この「Plan・Do・See(プランドゥシー)」だ。
ユニークな環境がスタッフにもたらすものは、何だろうか。
オフィス内のユニークな仕掛けがユニークなアイデアを生み出す
写真の空間は本社オフィスである。決してカフェではない。プランドゥシーは、日本全国でホテル・レストラン・ウェディングを展開する大企業。とりわけ就活生には憧れの存在で、各種人気ランキングにおいては、上位にその名が挙がることもしばしば。
人気の理由に「企業理念への共感」を挙げる声が多く、オフィスのビジュアルからもイノベイティブな雰囲気は伝わってくる。
「いわゆるフリーデスクです。セクションの上長のみが風水によって席を決められていますが、あとは自由」と、キャスティング室の浅葉翔平さん(以下同)。また飾られるアートやチェア、調度品は、すべて“本物”だ。
これを自分で揃えるとなると、いったいいくら必要かと邪念が頭をよぎる。実際、取材中も至る所でミーティングが行われており、活気に満ちていた。「垣根のない空間だから、シームレスなコミュニケーションが可能」という浅葉さんの言葉にもリアリティが増す。
こうしたユニークな労働環境がユニークなアイデアを生み出すのだ。例えば、今年から導入される「そんなラッキーもあるで“賞与”」。嘘みたいなネーミングだが実在する。年2回の通常賞与に加え、決算分配の1回、そしてこの“賞与”が年2回。
「簡単に言えば、くじ引きボーナスです(笑)。1等○十万円から5等数千円まで20人がランダムに当たります。業績という数字に反映されない部分でも誰かが何かに貢献している。この賞与で陰の働きにも光が当てられれば、と発案しました」。
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