「面接の前に、覚悟を決めて」byレモンさん
面接で苦い思いをした人にとっては、転職でまた面接受けなきゃいけないのかって、気が重くなりますよね。こういうとき参考にしたいのが、トップアスリートたちの声です。彼らに話を聞くと、
「これでダメだったらしょうがない」という言葉がよく出てきます。一見後ろ向きなようにも思えますが、この「しょうがない」という言葉のなかには、
「出来ることはやったんだから」という前向きな“覚悟”が含まれているんです。
人は覚悟することができれば、自然に腹が据わる。すると誰でも無敵状態になれるんです。そのためには、まず自分としっかり向き合うことが必要。つまり心の自己分析です。面接前に、ぜひ「3つの質問」を自分に問いかけてみて。
質問1「今、どういう状態なの?」まずは自分が緊張しているという事実を認めてあげましょう。
自分のメンタルがどういう状態なのか、それを知ることが覚悟を決める最初の一歩になります。過度に緊張しているときは、メンタルが不安定で気が散りやすい状態。それを実感することで、自分を少し客観的に見ることができます。
質問2「自分はどうなりたい?」今の自分の状態が理解できたら、次は未来の自分について考えましょう。例えば「この会社に採用されて、第一線で活躍できる人材になりたい」って望んでいるなら、そうなった自分を具体的に思い浮かべて、ワクワクしてみてほしい。自分がどうなりたいかを、より具体的に、できるだけリアルに想像してください。すると
理想の自分に近づくための「勇気」や「集中力」が湧いてくるから。質問3「今何ができる?」では
採用されるために、今できることは何か。なりたい自分になったつもりで、面接で自分の思いを伝えることに集中してはどうでしょう。「俺を採用したら、この会社のためになるに決まってる! だからこの会社への自分の思いだけはしっかり伝えなきゃ!」ってね。「それで落ちたらしょうがない」という覚悟を決めて臨めば、きっと力を出し切れて、後悔のない面接になるはず。
この「3つの質問」を問いかけてから面接に挑みましょう。ワクワクする未来で心をいっぱいにして本番に臨んで、それでダメならしょうがない(笑)。
| レモンさん(スポーツメンタルコーチ) ラジオDJ、そして障がい者やマイノリティのためのテレビ番組『バリバラ』(NHK Eテレ)の司会を務め、大阪大学の講師の顔も持つ。芸能界にもレモンさんファンの“シンセキ”が多数存在するらしい。自称、男の顔した、ただのオバチャン。合言葉は「We are シンセキ!」 。 http://lemonsan.com/ |
俺はメンタル弱いのか?●なんで人前でアガってしまうんだ? もっとクールに振る舞いたいのに……。ココ一番でアガってしまった苦い経験を持つ男たちの悩みを解決するヒントを、レモンさんに訊く。
上に戻る 瀬川泰祐(カタル)=文 レモンさん=写真・イラスト提供