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ルール2:未完了のタスクを、アーカイブする
私の愛読書『はじめてのGTD ストレスフリーの整理術』(デビッド・アレン著、二見書房、2008年)に、「目処が立っていない未解決事項は、本人が気づかないうちに、脳の大部分を支配する」という言葉があります。過度なマルチタスクは生産性を下げる要因になると言われますが、たとえ実際に作業をしてなかったとしても、タスクが視界に入ってしまうだけで脳のCPUを食われてしまうのです。
自宅には職場以上に、「やりかけの何か」が隠れています。たまった洗濯物、返信していない同窓会の招待状、挫折した資格の参考書、子供の入塾パンフレットなど……。こういった「いつかやらなくちゃ」という思いを想起させるモノはとにかく「視界から消す」ことで、目の前の仕事に集中することができます。
とはいえ、「やりかけの何かを終わらせること・消すこと」は、相当の労力がかかります。そこでオススメしたいのが、とりあえず「アーカイブ」することです。

捨てずにアーカイブしていく!

アーカイブとは、主に書類や電子データの整理に使う言葉で、「すぐに使う予定はないけれど消したくないデータを、専用の保存領域に移し、保管すること」を指します。例えば、Gmailの受信トレイを整理したいとき、メール自体は削除をせずに、重要度・緊急度の低いメールをアーカイブフォルダに移動させます。アーカイブすることで、日頃使うフォルダ内はスッキリしつつ、「やっぱり必要だった」と後々気づいたときには書類を復活させることができるのです。
「家の整理は苦手だけど、PCのデータ整理は得意!」という方、実は結構いるのではと思います。家とデータの整理で一番違うポイントとしては、データは捨てなくても視界から消せることです。
在宅勤務を行う際に、よく通過するエリアを見直してみましょう。デスク周りはもちろんですが、洗面所・トイレ・キッチンなども、勤務中に何度も訪れることになる場所です。まずは1枚ずつ、写真を撮って客観視してみましょう。「やらなければならない何か」を想起させるモノが、写っていませんか? 気になったモノは、捨てずにとりあえずアーカイブしていきましょう!
アーカイブにオススメなのが、ふたのついている真四角の箱。箱に詰めることで視界に入りづらく、効率よく保管することができます。1箱の中に複数種類のモノを詰め込む場合は、ジッパー付きバッグで中身を分けましょう。
ふたのついている真四角の箱でアーカイブ(筆者撮影)
やりかけだったモノは、「次いつ箱を空けるか」という期限だけ決めて、付箋やシールを貼っておきましょう。
期限が来るまでは、箱を開けず押入れに隠しておき、部屋にはなかったものとして過ごします。
視界から一時的に消すことができ、やるべきタスクに集中することができますよ(詰め込んだ押入れは、週末など時間のある時に、改めてしっかり整理しましょう。詰め込み続けているといつか押入れがあふれかえってしまいます……)。


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