デザインの核心は「伝統と革新の融合」だ
4月1日(水)に下北沢の線路街に開業する「ボーナストラック」は、店舗住宅一体型のSOHO4棟と、4つの商業棟からなる新たな商業施設だ。オープン前から話題になっているこの施設のVI・サイン計画を手掛けたのも小田さんである。
「ボーナストラックは、下北沢の『今まで』と『これから』の歴史が交わる場所です。僕がアイコンに選んだのはダルマでした」。
さらに小田さん続ける。
「シモキタは古くから職住一体の街として栄えてきて、商店主の多い街なんです。今、若い人たちが新しい街をつくろうとしていますが、一方で、営々と積み上げてきたものも忘れてはならない。ダルマといえば商売繁盛の象徴ですから、まさに下北沢に相応しいと思いました」。
デザインにあたって、小田さんは常に歴史的な文脈を重視する。ナショナルチェーンを並べていっちょあがり──そんなのは街づくりではない、と豪語する。
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