ランニングシューズの実力を引き出す
購入前・後の基礎知識

ランニングシューズが100％の実力を発揮するにはランナーの足にフィットしていることが大前提。また、走ったあとに行うケアもシューズのパフォーマンス維持に大きな影響を及ぼす。そこでランニングシューズ界のメガブランドにフィッティングとアフターケアのコツを聞いてみた。

フィッティングのコツ

走っている最中は路面から足に加わる衝撃によって、足のサイズは若干大きくなります。特に硬いアスファルトの路面では衝撃が大きくなりがち。ジャストフィットを目指すなら、フィッティングの際にこの微差を考えて若干大きめのサイズを選ぶ必要があります（ナイキ広報室）。
店頭で試着する際は、きちんとシューレースを結びましょう。足を通したら、踵を固定した状態で下のレースホールから靴紐を結びます。中足部の踵と回りまでしっかりホールドできているかを確認し、何歩か歩いて、靴のフィット感を確認しましょう（ニューバランス ジャパン広報室）。
履いたときにチェックしてほしいのは主に3点。①シューズ幅が足幅に合っているか？ ②シューズを履いて立った際につま先に1cm程度のゆとりが生まれるか？ ③踵が浮いていないか？ この3つがアシックスが考えるフィッティングの基本です（アシックスジャパン広報室）。
踵のフィッティングを最重要視しています。踵がぴったりホールドされていないと、走る際に足とシューズにズレが生じてしまい、足のエネルギーがシューズに100%伝わりません。試着のときは念入りにチェックしてください（アディダスジャパン マーケティング担当）。

アフターケアのコツ

足はカラダの中で最も汗をかきやすい部分なので、ランニングでかく汗の量は特に多め。使用後は靴紐を緩め、インソールが取れるなら外して日陰干しをするのがベスト。さらに新聞紙を入れておくと水分を吸ってくれ、脱臭効果も期待できます（アシックスジャパン広報室）。
使用後のランニングシューズをすぐにクローゼットに収納するのはおすすめできません。しまうのは風通しのいい日陰でしっかり乾かしてから。また、走る頻度が多いなら、2足を用意して、ローテーションで使いまわせば、寿命が飛躍的に伸びます（オン・ジャパンPR担当）。
アッパーの汚れは通気性などシューズの性能にも影響します。こまめにシューズブラシでホコリや汚れを払い、しつこい汚れはクリーニングキットやスニーカー用のシャンプーで落としましょう。ケアの後は陰干しでしっかり乾かしてください（ニューバランス ジャパン広報室）。
 

鈴木泰之＝写真　星 光彦＝スタイリング　押条良太（押条事務所）＝編集・文