素晴らしい腕時計には、唯一無二の存在感が宿っている。
「経年良化のブロンズウォッチ」の中から、強い意志を持つかのように語りかけてくる6本を厳選した。
潮風に鍛え上げられダイバーズはさらにタフネスに
PANERAI
パネライ/サブマーシブル ブロンゾ-47MM
現在のトレンドになっているブロンズケース。その先駆となったのは、今から10年前に登場した「サブマーシーブル」だった。もともとブロンズは硬く錆びにくいことから、古来、船具や潜水用具に用いられた素材であり、パネライとは海という共通の世界観によって呼応する。
経年によりケース表面には緑青(ろくしょう)が浮かぶが、中は劣化しないよう独自の酸化防止加工がされている。これはブラウンのワントーンでフェイスを統一し、ベゼルには異素材のセラミックスディスクを組み合わせた。
時とともに深まるブロンズとレザーの風合い
HUBLOT
ウブロ/クラシック・フュージョン クロノグラフ ベルルッティ コールドゴールド
2016年に発表されたウブロとベルルッティのパートナーシップは、男の嗜好品である腕時計と革靴の世界観を融合し、大きな反響を呼んだ。以降、両者の結びつきはより深まり、本作では美しいパティーヌで仕上げたヴェネチアレザーのダイヤルとストラップに、ベルルッティのシグネチャーであるスクリットをブロンズのケースに刻み込む。
経年変化していく風合いと自ら手入れし愛着を深めるブロンズは、革靴の嗜みとまさに通じ合い、両者はさらに一体化したのだ。
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