パリ訪問の予定がある人に耳寄り情報だ。
「シンディ・シャーマン展」が、パリのルイ・ヴィトンの芸術機関「フォンダシオン ルイ・ヴィトン(Fondation Louis Vuitton)」で4月2日(木)から開催される。
2014年10月に誕生したフォンダシオン ルイ・ヴィトンは、今や多くの観光客が訪れるパリの名所のひとつ。「現代アートを広めること」がコンセプトで、世界的に著名な建築家であるフランク・ゲーリーが設計を手掛けたことでも注目を浴びている。
今回の主役、シンディ・シャーマンはアメリカ・ニュージャージー州出身の女性写真家で、1970年代後半から現在まで活躍を続ける世界的アーティストだ。コスチュームを着用した自分を被写体としたセルフポートレイト作品で知られ、一部ファンの間では“元祖・自撮り女王”なんて呼ばれたりも。2014年にはルイ・ヴィトンとコラボして、トランクやメッセンジャーバッグをデザインしたこともあった。
そんな彼女の世界に触れられる本展では、テーマの異なる2つの展示スペースが用意される。
まず「シンディ・シャーマン回顧展」では、『Untitled film stills』をはじめとする代表作品の数々が、1500㎡以上にもおよぶ広いスペースで楽しめる。1975年から2020年までの170作品が展示されるのだが、なかには未発表作品も含まれているというから、ファンはたまらないだろう。
もうひとつの展示スペースで観られる「Crossing view(交錯する視点)」では、シンディ・シャーマンの協力により、フォンダシオン ルイ・ヴィトン所蔵のコレクションの中から厳選された作品が展示される。絵画や彫刻、写真のほか、動画やインスタレーションなどさまざまなアプローチから構成され、世代やバックグラウンドが異なる20人のアーティスト作品が紹介される。彼女のフィルターを通して、新たなアーティストと出会えるというわけだ。
フランスでは14年ぶりの開催となる「シンディ・シャーマン展」。アート好き、もしくはフランス旅行の予定がある人はぜひ訪れてみてほしい。
[イベント詳細]
「シンディ・シャーマン展」期間:4月2日(木)〜8月31日(月)会場:フォンダシオン ルイ・ヴィトン
開館時間:11:00~20:00(金曜は21:00まで、土・日曜は10:00から)休館日:火曜(7月14日は開館)、5月1日(金)料金:一般 14ユーロ
公式HP
小山田滝音=文