今年こそはカスタムしたい!といっても何をどうしていいやら。
そこで、世界最大級の自動車トレードショー「セマショー」を訪れた、車両販売やカスタムなどを手掛けるエス&カンパニー代表の鹿田能規さんに最新事情を伺った。
アウトドアな車にカスタムしたい
東京オートサロンをはるかに上回る大規模なカーパーツショーが、セマショーです。毎年ラスベガスで行われ、業界人がその動向を注目。実はここ数年で、カスタムのトレンドがガラリと変わってきたんです。それが、まさにアウトドアテイスト。
これまでは、例えばSUVをカスタムするにしても、ビッグホイールの薄型タイヤにギラついたパーツ変更など、ヒップホップ的な横ノリテイストが主流でした。セレブラッパーの愛車みたいな感じですね。その潮目が変わったのは、ラングラーのモデルチェンジと、ピックアップモデルのグラディエーターの登場。アウトドア、とりわけキャンピングの世界観が一気に注目されました。
それまでは少数派だったのですが、今年は完全にアウトドア一色。これらのカスタムカーを見ると、ハードルが高そうでしょ? でもポイントを押さえれば、簡単にアウトドアテイストになるんです。それは、①マッドタイヤに変える。②ルーフトップテントを載せる。③フォグランプを付ける。これだけでOK。
もちろんすべてをやる必要はありません。マッドタイヤに履き替えるだけでも印象は大きく変わります。ロードクリアランスを上げるリフトアップなんかは不要です。マッドタイヤは意外と街乗りでも持ちが良くおすすめ。スパイスとして面白いのは、ガソリンと水を入れる薄型ポリタンク。これは、アクセサリー感覚でキャリアに積むだけで、キャンパー感が醸せます。
このようにアウトドアなカスタムは、アメリカで爆発的なブーム。これから日本でも一気に加速すると思いますよ。
2003-151
シャコタンに扁平タイヤのゴルフ。それでもルーフトップテントとフォグランプの効能でグッと今どきに。
欧米で人気のメルセデス・ベンツのワンボックス「スプリンター」。ロングタイプなので、テントとカーゴバスケットの2つを搭載。
「ブロンコ」は、屋根を取っ払ってロールゲージを装着、リフトアップもガッツリ施したハードカスタム。
ドア回りをオープンにしてロールゲージを装着したグラディエーター。バギーを積む猛者仕様。
北米仕様のSUVには、トレンドの薄型ポリタンクを搭載。どこに載せるかは、オーナーのセンス次第。
髙村将司=文 鹿田能規(エス&カンパニー)=写真提供