“リアル”なオンライン対戦機能も魅力
これだけでは、ただのAIチェス盤ということになってしまうが、もちろんスクエア・オフの機能はそれだけにとどまらない。
このチェス盤は、世界最大級のチェス対局サイト「Chess.com」と連動しており、ネット接続することでオンライン対局も可能になっているのだ。
対戦は、世界中から自由に対局相手を探す「Open Challenges」、ランダムに対局相手を探す「Random Challenge」の各モードが用意されているほか、もちろん特定のユーザーとのプレイも可能。自分の棋力に応じた腕試しの武者修行をすることができる。
さらに、第三者同士の対局をチェス盤上で再現する「ライブゲーム」機能が用意されているのも嬉しいところ。ほかのプレイヤーの対局を見ることで勉強になるのはもちろん、盤上で勝手に展開される勝負の様子は、それ自体がインテリアとして魅力的に映るはずだ。眼前に展開される対局を、好きな酒を飲みつつ眺めるなんて、なんとも優雅かつダンディなひとときではないか。
約10万円という価格は、一般的には高額にみえるだろうが、実際のところ高級なチェス盤と駒のセットだと、これ以上の価格もざらにある。その点スクエア・オフは、見た目や質感もまぁまぁ値段相応であるばかりか、ここまでに紹介したような最新機能を備えている点で、意外と納得のいく価格設定だったりもする。
デザインも、一般的な木目調(ブラウン)の「Grand Kingdom Set」(8万7780円[税込])とシックな印象の「Black Edition」(9万8780円[税込])の2パターンが用意されているので、シーンにあわせて選ぶことが可能だ。
囲碁将棋も渋いが、もう少しスタイリッシュな大人のホビーを身につけたいという向きにピッタリなチェス。そのハードルの高さを最新技術によりグッと下げてくれるばかりか、上達してからも長く使い続けることができるスクエア・オフは、チェス初心者にこそ試してほしいガジェットといえるだろう。
[問い合わせ]+Stylehttps://plusstyle.jp/shopping/item?id=415石井敏郎=文
1970年横浜市生まれ。Windows95発売時よりテクニカルライター&編集者として活動。現在はITのほか、音楽やファッション、フィジカル系の記事執筆を行っている。