ただくつろぐだけでも気持ち良い時間を過ごせ、サーフィンをした瞬間に人生は大きく変わってしまう。ひとつのシーンからそんな海の魅力を発見していくコラム。
フリーライディングの魅力を感じられる必見映像
大晦日に横浜で20℃超えを記録するなど暖冬傾向が見られる今日この頃。とはいえ寒波は何度かやってきて、北国に雪を降らせ、各地のスキー場もオープンしている。それでも暖かな都会にいると、雪山気分は今ひとつ盛り上がらないという人もいるだろう。
だが冬の恵みはナマモノ。あのフワッと浮遊するパウダーライドや、重力加速度を感じるビッグターンをしながら自由に滑走していく快感を得るためには、寒波到来のタイミングで行動する身軽さが重要となる。何より、良い雪が降り積もった良い斜面を知らずしてフリーライディングの魅力を語ることは難しい。
そこで重い腰を浮かせる映像2作品を。1つはスノーボードブランド「ゲンテンスティック」が創設20周年を記念して発売した『EPISODES』。「ゲンテンスティック」はスノーボーダーであり、かつサーファーである玉井太朗氏が立ち上げた国産のスノーボードブランドだ。
もう1つは雪山をフリーライドする人たちの間で著名な映像作家、関口雅樹氏による待望の最新作『ICON 8 1/2』。どちらも観れば冷気が鼻腔を刺激する感覚が蘇り、気分は瞬時に冬となる。
memo『EPISODES』は「ゲンテンスティック」の20年の歩みを、12人のフィルマーの短編映像で紡いだオムニバス作品。8mmフィルムを使った映像など各フィルマーが異なるテーマで同ブランドを表現する。『ICON 8 1/2』は“ザ・デイ”の数々を収録。北海道などをロケ地にグッドスノーの心地良さと雪山の美しい世界観を映し出す。
樋貝吉郎=写真 小山内 隆=編集・文