絵になるから、飾りたくなるアナログレコード
レコードは音楽を楽しむためのもの。もちろん、正しい。だが、このデカくてかさばるメディアは、そのサイズ感に伴った視覚的な面白さと存在感も併せ持つのだ。趣向を凝らしたデザインから実はビッグなアーティストが手掛けていたものまで、知るほどに深いレコードの世界。
本企画では、アートワークとしてのレコードの価値を熟知する選曲家・上村真俊さんに、自宅に飾れる、飾りたくなる名盤をレビュー付きでセレクトしていただいた。
| キュレーターはこの人! 上村真俊さん(44歳) 代官山のレコードショップ、ボンジュールレコードの創設から昨年まで、20年以上にわたりディレクションとバイイングを行ってきた選曲家。マドンナやケイト・モスといったセレブリティの来日イベントのDJなども多数担当し、現在は盟友、アンドリュー・リチャードソンが手掛けるポルノカルチャー誌&ファッションブランド「リチャードソン・マガジン」の日本でのブランディングを取り仕切っている。 |
『WITCH』
LESLIE WINER
「レスリー・ウィナーは’80年代からNYでモデルとして活躍し、もともとバスキアとも付き合っていた人。その縁で、このジャケットもバスキアが手掛けています。昔流行った、いわゆるトリップホップのルーツと言われていて、元PILのジャー・ウォブルが参加した、隠れた珍品として音楽ツウの中では知られています」。
『The Escapades Of Futura 2000』
Futura 2000
「今また再評価が進む、ご存じフューチュラですが、実は初期には自分でラップもしているんです。1982年なので、“裏原”にその名が知れ渡る10年くらい前で、当時はまだカフェでバイトをしてたそう。ザ・クラッシュの演奏に乗せて、ヒップホップ黎明期の重要人物、ファブ・ファイブ・フレディも参加しています」。
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