出会ったらラッキー!?「サンプル盤」と「ブート盤」
──ゆうせん盤、サンプル盤とは?真柄 昔、ラジオで掛けたりするためにレコード会社がメディアに渡していた非売品のレコードです。単に貴重なだけではなくて、この
『星のラブレター』(16)みたいに一般にはレコード化されていない曲があったりするので面白いんですよ。変わったところだと
B.B.クイーンズの『おどるポンポコリン』(18)なんかも持ってます。あんまり掛ける機会はないんですけど(笑)。
──これは珍しいですね! 出回ってる理由も気になりますが。真柄 (笑)。そういう珍しさでいえば、ブート盤が近いかもしれないですね。ブートレグとは言え、中身は面白いものが多くて、ヒップホップの人気曲とその元ネタを一緒の盤に収めてたり、このマーク・ロンソンの『Oor Wee』なんかはそもそもレコードカットされていないはずです。勝手にブランドロゴを使ったものとか、もうやりたい放題ですよね(笑)。
「サンプリング」という視点
真柄 元ネタという意味では、ヒップホップの曲をサンプリングソースと一緒に揃えたりするのも楽しいと思いますよ。例えば、この
佐東由梨の『ロンリー・ガール』(19)。日本のラップが好きな人にはお馴染みだと思いますが、
ECDとKダブシャインの『ECDのロンリーガール』(20)の元ネタですね。ECDさんは知る人ぞ知る、歌謡曲の“掘り師”なんですよね。
あとは、ヒップホップの名曲、
ビギーの『JUICY』(21)のネタがこの
『ジューシー・フルーツ』(22)です。日本版だと、曲のイメージとあんまり関係のないジャケットになってたりするのが面白いですよね(笑)。この
『スプリング・レイン』(23)は電気グルーヴの『Shangri-La』の元ネタになってます。
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