「シティポップ」リバイバル
──やっぱりレコード人気再燃の背景には、新しいジェネレーションの関心があったんですね。真柄 そうだと思います。そのひとつにシティポップがまた盛り上がってることがあると思うんですが、
一十三十一(ヒトミトイ)(9)は、その先駆けのひとりだと思います。あとは、王道の
ユーミン(10)。これは全部インストという珍しい1枚で、僕はレコード店で偶然見つけました。
──まさかシティポップがこの時代にお洒落なものとしてまた流行るとは、昔は思えませんでしたよね。真柄 はい(笑)。お洒落という意味では、シティポップとはまた違うけれど、
くるり(11)や
おかもとえみ(12)あたりはサブカルのアイコンですし、フェスなんかでも特に人気が高いですね。
オーシャンズ読者世代にはどストレートな感じだと思うんですが、配信やCDと違ってアナログは市場での流通量が多くはありません。だからこそ、見つけたときの喜びは一入でしょう。
「レコードストアデイ」を狙え!
──とはいえ、情報を常に追っていない人たちにとってはどこから手をつけてどこで探したらいいのか、ちょっと迷ってしまいそうですね。真柄 であれば、レコードストアデイ(RSD)がオススメですよ。毎年春と秋、年に2回開催されるレコードの世界的なイベントなんですが、それに合わせてリリースするアーティストや作品がすごく多くて、限定版なんかも出ます。僕が今日持ってきた中だと、
テイ・トウワさんの『ON AIR EP』(13)と
モンド・グロッソの『ラビリンス』(14)は、それぞれRSDに合わせて発売されていて、『ラビリンス』は2017年のRSDの限定品でした。
──普段、真柄さんはどこでレコードを探すことが多いんですか?真柄 頻度でいえば、一番はディスクユニオンかもしれません。新宿か渋谷、あと御茶ノ水ですね。情報量が安定して多くて、店舗ごとに品揃えが違うんです。あとは地方にも、行ったら覗くお店がありますね。大阪だったら難波のナカレコ2号店っていう和モノに強いお店。そこで“ゆうせん盤”やサンプル盤が偶然見つかることもあります。
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