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シューズもレースも、ラストスパートに注目!

ただ、むしろこれから期待したいのは、ナイキ以外のメーカーの逆襲ともいえる。
「フランスのホカ オネオネや日本のアシックスは、既に厚底のシューズを発売しています。ただ、まだ重さなどでヴェイパーフライとは差があるようです。ただ、アディダスもカーボンプレート入りのシューズを試作していましたし、正月の箱根駅伝では真っ白なミズノのプロトタイプのシューズを履いた選手が区間新記録をマークしました」。
さらには、ナイキ自体も当然、ヴェイパーフライの進化に取り組んでいるはず。ヴェイパーフライのプロトタイプが登場したのは、前回リオ五輪。規制が入らなければ、当然、東京オリンピック・パラリンピックで、さらなる進化モデルを投入してくることは十分考えられる。逆に規制が入った場合は、前出のようなナイキを追いかけるメーカーのモデルの存在の重要性が増すだろう。もちろん、ナイキも規制範囲内での改良に取り組むはずである。
マラソン日本記録保持者の大迫 傑もヴェイパーフライの愛用者である。 写真:毎日新聞社/アフロ
「このまま規制が入らなければ、東京オリンピックのマラソンやパラリンピックのトライアスロンなどの長距離種目は、ヴェイパーフライを履く選手がほとんどという状態になるでしょう。東京オリンピック・パラリンピックの開催は夏。時期的には3月から4月のメジャーレースでナイキを含めた各社の開発状況がわかるシューズが見られるかもしれません」。
東京オリンピック・パラリンピックは、こうしたシューズを巡る戦いも興味深い。
「ヴェイパーフライを履くマラソンの選手は、脚へのダメージを軽減させる特長のおかげで、レース後半、勝負どころでのスパート力が上がっているように感じます。東京オリンピックのマラソンでは、そんなゴール直前での激しいスパート争いが見どころのひとつになるでしょう」。
ヴェイパーフライに規制が入らなければ後半のスパート勝負に、規制が入れば他社のこれからの開発スパートと選手たちのシューズ選びに。いずれにせよヴェイパーフライを巡る動きの結末は、東京オリンピックのマラソンに注目すべきポイントを与えてくれるようである。
 
田澤健一郎=文


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