老舗メーカーならではの精度とこだわり。デザイン性の高さも◎
その他の機能に関しても、体組成計メーカーの老舗ならではの技術や工夫が凝らされていた。例えばトレーニング関連でいえば体組成計としては珍しく、乗るだけで脈拍を測ることもできるようになっている。
平常時の脈拍をはかることにより、自動的に運動時の目標脈拍数が算出され、自分にあった運動量や強度の目安がわかるので、自宅トレ派の人には重宝することだろう。
細かい機能だが、設定画面に体組成計を使用する地域を指定する項目があることも興味深い。
なぜ地域の設定が必要なのかと調べてみれば、なんと日本国内でも地域によって重力差があるため、例えば東京ではかるよりも沖縄ではかった場合のほうが、体重が軽くなってしまうのだという。
誤差の範囲といえばそれまでなのだが、場合によっては100グラム以上の差が出てしまう場合もあるそう。よりシビアに体重を管理したい、計測の精度にはこだわりたい、という人も多いはず。ギアとしてのマニアックさという点においても、男性に嬉しい体組成計といえるかもしれない。
このほか、登録ユーザーによって本体のバックライトが変色したり、各数値の状態(良好か要注意か)を同じくライトの色で教えてくれたりと、遊び心を感じさせる機能が用意されているのも好印象。
多機能ということもあり、他の体組成計に比べ価格はやや高額ではあるものの、デザイン性にも優れているRD-911。
初めての体組成計選びの候補としてはもちろん、トレーニングを進めるうち、現在使っている体組成計に物足りなさを感じるようになった人なら、ぜひチェックしてほしいところだ。
[問い合わせ]タニタ お客様サービス相談室0570-099655www.tanita.co.jp/product/g/_RD911BK/ 石井敏郎=文
1970年横浜市生まれ。Windows95発売時よりテクニカルライター&編集者として活動。現在はITのほか、音楽やファッション、フィジカル系の記事執筆を行っている。
小島マサヒロ=写真