今、大人気のスイーツドリンクといえば、台湾発のタピオカ。日本全国に続々と新店がオープンし、そのブームはますます加熱中だ。だが、甘味が強くてカロリーも高めのタピオカ、ちょっと流行に乗り切れていないオーシャンズ世代も多いのでは?
もう少しオッサンに優しいものはないか……、と探していたら、意外なところにあった。あの「あま酒」である。なんでも、日本初の生あま酒専門店が鎌倉にオープンしたという。
米麹からできた、作りたての“生あま酒”を提供する「AMAZAKE STAND(アマザケ スタンド)」。生あま酒は市販のものとは異なり、加熱処理をしていない。カップの中では常に発酵が進んでいて、有用な菌が生き続けているため栄養豊富なのだ。ドリンクやトッピングはすべて砂糖不使用にこだわり、米麹由来の自然な甘さを引き出している。
あま酒にはブドウ糖、全種類の必須アミノ酸やビタミンB群、さらには食物繊維や酵素なども含まれているため、疲労回復効果に優れ、美腸や美肌といったさまざまな効果が期待できる。日本ではトップアスリートもコンディショニングに採り入れている、非常に優れたリカバリードリンクなのだ。酒粕ではなく米麹が原料なので、ノンアルコールなのもうれしいポイント。休肝日に良いし、子供だって楽しめる。
生きた菌がたっぷりの、作りたて自家製生あま酒。冬はホットで、夏はアイスで、1年中楽しめる。
砂糖・ミルク不使用のココアドリンク。甘いのにヘルシーなのがあま酒の良いところ。
その場で立てた抹茶を、あま酒ホイップの上にトッピング。鎌倉らしい、ほろ苦い和テイストの一品。
ほかにも甘酸っぱいベリーを使った「ベリーあま酒」や、スパイスの効いた「チャイあま酒」など、多彩なメニューが用意されている。
あま酒と聞くと、正月にしか飲まないイメージがあったり、周囲に苦手だという人もけっこういるもの。だが、そのステレオタイプは改めるべし。古くから人々に愛飲されてきた、日本が世界に誇れるスーパードリンク・あま酒。古都鎌倉で、その魅力を再発見してみてほしい。
中山秀明=文