OCEANS

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2019.12.13

かぞく

「モノ」を欲しがらなくなった時代だからこそ、子供の小遣いを考える

連載「オトーチャンズの心得:小学校編」
オレが楽しいと家族も楽しい!をモットーに生きる「O父CHANS(オトーチャンズ)」。可愛い我が子も小学生になれば頼もしくも生意気になり、親の責任は増すばかり。さらに昭和に生まれ令和のオヤジになる我々には、己の見知る父親像からの脱却が求められている。絶賛パパ奮闘中の人に届けたい!

「欲しいモノ」が消えた時代に

  ゲームをする子供
自分の子供時代と比べてみると、我が子の世代は物欲が少ないと感じたことはないだろうか。我々40代が子供の頃は、常に欲しい物があり、それらを買えるだけのお金を持つことへの憧れがもっと強かったはず。対して、今時の子供は物欲が乏しく、お金を手にすることへの渇望も薄い……。などといきなり極論めいたことを言われても納得しづらいかもしれない。
ならば、次のような事実に目を向けていただこう。
まず子供の物欲を掻き立てる存在、玩具メーカーの変化である。少子化によって売り上げが落ちるなか、玩具メーカーが子供だけでなく、その親ごと巻き込むような販売戦略を取ってきているのはご存知の通り。子供よりもむしろ大人の物欲を巧みに突いてくるため、おねだりを先回りする勢いで親が買い与えてしまうケースもチラホラ。このへん、“妖怪”や“ライダー”関連のグッズで身に覚えのあるオトーチャンズも多いはずだ。
また若干余談となるが、これも時代を象徴することのひとつとして紹介しておきたい話もある。それは、親が子供にクリスマスプレゼントのリクエストを聞いたところ「ゲームの課金アイテム」と答えた、という事例だ。こうしたことからも、今時の小学生は「物」を欲しがらなくなったと言える。
また文字通り「金を手にする」ことについても大きな変化がある。欲しいものを買ってもらえるようになった際、我々の世代は親からもらったお金を握りしめて目当ての店に出かけていったものだ。対して今は、おもちゃを始め、子供が欲しがるものの入手先はネット通販が当たり前。現金は子供の手を経由することなく、親(のカード)から店に直接払われる。子供が直接にお金を手にする必要がある場面も、確実に少なくなっていると言えよう。
我々の時代のように「自然にやってくる流れ」を待っていては、適切な機会を逃すかもしれない。だから、オトーチャンズは積極的に子供の“お金”について考える必要がある、というのが今回の趣旨である。


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