OCEANS

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使うことで余計にわかりにくくなっている

そもそも、OKRとかの解説はすべてみんなが既に知っている言葉や概念の組み合わせによってなされています。つまり、別にOKRとか言わなくてもいいのです。
もちろん専門用語というのは、その言葉を使うことによって、一義的な定義を行い、議論を精緻なものにしたり、長い論理を短縮したりする機能があります。そういう機能があるなら、新語を作ることでコミュニケーションを円滑にすることになります。ところが残念なことに、私が見ている限りにおいては、PDCA、OODA、KPI、OKR……と新語ができるたびに、慣れるのに時間がかかり、わかりにくくなっています。だったら意味はないと思います。

見え隠れするマウンティング願望

別にそれらの言葉の概念は古くも新しくもなく、単に言葉自体が新しいだけなのではないかと思うのです。新語が出るといつも、知らない言葉が出たから勉強しなければと学ぶわけですが、結局「ん?これって以前のあれと何が違うんだっけ」「えー、こんな微差を、全く違う概念とか言ってるの??」と何度思ったことでしょうか。
誤差ですよ、誤差。本質的には全然違わない。そして、その怒りが「言葉を弄んで、人の大切な時間を奪うな」と新語を使う人に向かいます。結局、新語をドヤ顔で使っている人は、「俺は知ってるけど、お前は知らないの?」と相手をマウンティングしたいだけなのかとさえ思えます。


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