iPhoneとカーナビを連携。カーナビ画面上でiPhoneを操作できる「CarPlay」
――さっそくですが、iPhoneをカーナビとして使う方法を教えてください。真っ先に思いつくのは、Googleマップなどのカーナビ機能ですが。半分は正解ですね。近年の車に標準搭載されているカーナビには、カーナビ画面上でiPhoneを操作できる「Apple CarPlay(以下CarPlay)」対応のものが爆発的に増えています。これを使うことでナビアプリはもとより、電話やSMS、カレンダーといった機能もカーナビ画面から操作できるようになりました。
使い方もカンタンで、カーナビのUSBコネクタとiPhoneをライトニングケーブルで繋げば、自動的にCarPlayが立ち上がります。あとはiPhone内にあるお好みの対応ナビアプリを選択するだけで、カーナビ画面に最適化された状態でマップを表示することが可能です。iPhoneの純正マップはもとより、Googleマップに加え、Yahoo!カーナビ、NAVITIMEといった名だたるナビゲーションアプリにもしっかり対応しています。
――噂には聞いていましたが、ここまでの精度とは!ナビアプリの最大のメリットは、あらゆるカーナビよりも圧倒的に正確な到着時刻を取得できること。これは全国のユーザーからリアルタイムでログを取り、ビッグデータを解析しては最新の交通情報へと反映しているのが理由です。
たとえば、信号待ちが長引いている夕方の時間帯には、「5km先で渋滞が起こっている」などの情報を教えたり、「だから何分ほどの遅れが出る」といった計算に基づいて到着時刻を表示したりしてくれます。
――多忙を極める我々にとってもありがたい機能です。一方で、最近は“ながらスマホ”が厳罰化されたと聞きます。2019年12月から道路交通法が改正され、車内でのスマホの操作が厳罰化されました。具体的には「車内での通話などの操作」と「画面の注視」に対し、罰金の増額のほか、懲役刑も新設されましたね。CarPlayを使って通話するなら、法律には引っかかりません。ただし、イヤホンをつけての運転は危険なので、ハンズフリーのスピーカーなどを使うことはお忘れなく。
「画面の注視」に関してはカーナビ画面も含まれますが、運転中の操作はどちらにしてもご法度。iPhone自体を操作したナビと比べれば、CarPlayを使用することで、道交法を守った安全運転にも繋がるんです。
――非常に心強いですね。とはいえ、CarPlayにはデメリットも存在します。ナビアプリは一般的なカーナビと違い、道幅を考慮してくれないことも多くあります。時には渋滞を回避するために、私道のような細い道をナビゲーションすることもあり、そのせいでクルマを傷つけてしまう人も。こういったリスクを踏まえながら、ナビアプリを使うか、クルマに搭載されているカーナビを使うかを選択しましょう。以下ではCarPlayを使ったさらなる活用術を紹介します。
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