爽やかなティファニー ブルーに漂う気品
安藤 確かにシルバー製品には買いやすいものがある。学生時代、僕が彼女にあげた最初のプレゼントもティファニーの指輪でした。エルサ・ペレッティがデザインしたオープン ハート。
広田 ほほう(笑)。公式サイトを見ても、「おねだりボタン」とかついていたりするじゃないですか。ああいう感覚、すごくいい。良質なのに手軽に買える。
安藤 ティファニー イースト ウエストにはそういった良い意味での「手軽さ」みたいなところがあると?
広田 そう。価格もだけど、シーンを問わず使いやすいデザインなんかもそうです。例えば、この時計はインデックスにアラビア数字を使っています。アラビア数字って、格だけでいうとローマ数字よりも下なんです。だからジュエラーの多くはローマ数字を好むわけですが、ティファニーは印象が重くなりすぎないように、あえてアラビア数字を採用している。
安藤 でも、文字盤の質感はかなり凝ってますよね。
広田 ですです! そこが大事。銀色の部分は、ティファニーが得意とする「プードレ」の技術を使っている。本物の金や銀のパウダーを使って仕上げているわけです。
安藤 だからか、ティファニー ブルーとの組み合わせで爽やかなんだけど、どこか上品さを感じるのは。
広田 あと、建て付けがいいですよね。ケースと文字盤のサイズがバシっと合ってて。普通のことのようだけど、高級ブランドでもときどきそういうところが疎かになっていることがあります。
安藤 機械としては自動巻き、手巻き、クオーツがありますけど、僕はこのデザインで選ぶなら手巻きかクオーツがいいかな。サイズも小さいし。
広田 どれもアリだと思います。シルバー製品と同じで、ティファニーの時計は比較的買いやすい値段なのにすごく真面目に作られている。軽快なのに品格がある。そういう時計ってありそうでなかなかないんです。今後ティファニーがどういう時計を作るのか。そこも楽しみですね。
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ティファニー・アンド・カンパニー・ジャパン・インク
0120-488-712※本文中における素材の略称:SS=ステンレススチール
関 竜太=写真 いなもあきこ=文