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2019.12.15

あそぶ

座る、眺める、ルイ・ヴィトン。素晴らしきインテリアの実力

ルイ・ヴィトンの歴史は旅行用トランクに始まり、アクセサリーやプレタポルテへ広がり、今やライフスタイルのほぼすべてをルイ・ヴィトン製品でも揃えることが可能になった。
「でも、さすがに家の中は無理でしょ?」と思う人もいるかもしれない。しかし、そこはルイ・ヴィトン。なんとインテリア家具も手掛けている。それが、2012年にスタートした「オブジェ・ノマド コレクション」だ。
建築や家具デザインの分野で、八面六臂の活躍を続けるスペイン生まれのデザイナー、パトリシア・ウルキオラ。彼女が「オブジェ・ノマド コレクション」のために製作したのが、クラシカルなハンドバッグのデザインを想起させる「スウィング・チェア」だ。ノマド・レザーで覆われた2本のハンドルが、モノグラム・フラワーから着想したマクラメ編みのロープを支える構造となっていて、ブランコのように揺れながら座るのが正解だ(別売りでスタンドもあり)。色の異なる2つのレザークッションと、イスの下で揺れる金色の編み紐も、優雅な雰囲気を演出してくれる。海辺のサマーハウスなんかに置いたら、最高のひとときを満喫できそうだ。399万円 H210×D75cm/ルイ・ヴィトン 0120-00-1854
このコレクションは、メゾンが長年にわたり培ってきた旅にまつわる、さまざまな優れたオブジェの伝統を今に受け継ぐもの。建築、インテリア界の著名なデザイナーたちが旅にインスパイアされたオブジェを創造し、ルイ・ヴィトンがそれを具現化する、という取り組みだ。
これまで参加してきたデザイナーは、スイスを拠点に活動するアトリエ・オイ、イギリスのデザインデュオ、バーバー&オズガビー、ブラジルのカンパーナ兄弟、オランダのマルセル・ワンダース、日本からは吉岡徳仁や佐藤オオキなど、錚々たる面々だ。
デザイナーとルイ・ヴィトンの職人の“サヴォアフェール(受け継がれる比類なき技術)”が融合したコレクションは圧巻のひと言で、言うなれば“ファッションとインテリアの幸せな結婚”であろうか。
そして’18年には、より小型でデコラティブなアイテムが揃う「レ・プティ・ノマド コレクション」もスタートした。ちなみに「オブジェ・ノマド コレクション」は受注生産となり、全国のルイ・ヴィトン ストアにてオーダーが可能。また「レ・プティ・ノマド コレクション」は、国内だと表参道店と松屋銀座店、公式サイトにて取り扱いがある。いつか部屋をこんな素敵な家具で飾ってみたいものである。
 
清水健吾=写真 菊池陽之介=スタイリング 増田海治郎=文 大関祐詞=編集


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