ルイ・ヴィトンの歴史は旅行用トランクに始まり、アクセサリーやプレタポルテへ広がり、今やライフスタイルのほぼすべてをルイ・ヴィトン製品でも揃えることが可能になった。
「でも、さすがに家の中は無理でしょ?」と思う人もいるかもしれない。しかし、そこはルイ・ヴィトン。なんとインテリア家具も手掛けている。それが、2012年にスタートした「オブジェ・ノマド コレクション」だ。
このコレクションは、メゾンが長年にわたり培ってきた旅にまつわる、さまざまな優れたオブジェの伝統を今に受け継ぐもの。建築、インテリア界の著名なデザイナーたちが旅にインスパイアされたオブジェを創造し、ルイ・ヴィトンがそれを具現化する、という取り組みだ。
これまで参加してきたデザイナーは、スイスを拠点に活動するアトリエ・オイ、イギリスのデザインデュオ、バーバー&オズガビー、ブラジルのカンパーナ兄弟、オランダのマルセル・ワンダース、日本からは吉岡徳仁や佐藤オオキなど、錚々たる面々だ。
デザイナーとルイ・ヴィトンの職人の“サヴォアフェール(受け継がれる比類なき技術)”が融合したコレクションは圧巻のひと言で、言うなれば“ファッションとインテリアの幸せな結婚”であろうか。
そして’18年には、より小型でデコラティブなアイテムが揃う「レ・プティ・ノマド コレクション」もスタートした。ちなみに「オブジェ・ノマド コレクション」は受注生産となり、全国のルイ・ヴィトン ストアにてオーダーが可能。また「レ・プティ・ノマド コレクション」は、国内だと表参道店と松屋銀座店、公式サイトにて取り扱いがある。いつか部屋をこんな素敵な家具で飾ってみたいものである。
清水健吾=写真 菊池陽之介=スタイリング 増田海治郎=文 大関祐詞=編集