新・シブヤ景●「100年に1度の再開発」で様変わりしつつある街・渋谷。大型商業施設がバンバン建ち並び、いよいよかつての渋谷の面影はなくなるか? いやいや、それは大きな勘違い。むしろ今こそ見ておきたい“新しい渋谷”の景色。
渋谷の新名所「かつお食堂」をご存知だろうか?
メニューは基本的に、削りたてのかつお節をご飯の上に乗せた「かつお食堂ご飯」の一本勝負。店を切り盛りするのは美人店主の永松真依さんで、巷では“かつおちゃん”と呼ばれている。
開店は朝9時と早いが、オープン直後から11時くらいまでは行列が絶えない。わざわざ地方から訪ねてくる客も多く、最近では海外からの客も増えているとか。今年8月にオープンしたばかりだというのに、早くも渋谷の新たな観光名所として定着したかつお食堂。その人気の秘訣はどこにあるのか?
実際に訪問し、大きく3つの理由があることがわかった。
「かつお食堂」が大人気を博した3つの理由
①俺たちは「THE 日本の朝ごはん」に飢えていた!
かつおちゃんが初めて「かつお食堂」を構えたのは2017年11月。当時は渋谷・宮益坂にあった知人のバーを間借りして営業していたが、店はすぐさま人気店へと成長。かつおちゃんはその理由を「ちゃんとした朝ごはんを手頃な値段で食べられる、珍しい店だからだと思う」と予想する。
「お金をかければ美味しい和食は食べられるし、簡単な朝食を出すファストフード店もたくさんあります。でも、かつお節からちゃんと出汁を取った味噌汁が飲める、昔ながらの『THE 日本の朝ごはん』を気軽に味わえる店はほとんどありません。こういうのを求めている人たちがたくさんいるんだと思います」。
思い当たる節はある。実際、定食を目のあたりにすると、こみ上げてくるワクワク感が抑えられない。
「削りたてのかつお節を食べる機会はほとんどないと思いますが、醍醐味はやはり芳醇な香りです。かつお節は鮮度が命で、すぐに酸化してしまうので、味のフレッシュさも全然違いますね」。
初見の客はみんな、「かつお節ってこんなに美味しいの!?」と驚き、すぐに笑顔になる。これは本当に美味しい。おみそれしました。
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