人物撮影は「ポートレートモード」で。ボケ味はあとから調整できる!
――具体的にどうすれば、美しい写真を撮れるのでしょうか。お子さんや家族の記念写真など、人物撮りでぜひ活用いただきたいのが『ポートレートモード』ですね。2眼以上のレンズを持つiPhoneであれば、美しい写真が撮れます。百聞は一見にしかず、まずは撮影してみましょう。
【実際にiPhoneで撮影した写真】
――ただ撮っただけなのにフォトジェニック。なぜこんな仕上がりに?デュアルカメラに内蔵されている画角の違う2つのレンズが、手前の像と奥の像をそれぞれ認識するからです。これにより被写界深度、すなわち奥行きを捉えられるので、背景だけを美しくボカすことができます。さらにiPhoneが素晴らしいのは、写真を自動的に補正してくれる点です。
――えっ、そんな隠れ機能が。たとえば『スマートHDR』です。1回のショットで明るさの違う複数の写真を撮り、それを合成することによって最適な明るさへと補正してくれる機能。つまり、白飛びや黒く潰れた箇所のない一枚になるのです。今年発売されたiPhone 11シリーズでは、その精度がより進化しました。
――一方で、旅行などで景色をバックに写真を撮るときは、背景のボケ味を弱めたい場合もあると思いますが……。ご安心ください。写真のボケ味はあとからいくらでも調整できます。こんな風に……。
iPhone00
ボケ味のある鮮やかな写真だが、背景の雰囲気を出したければ、写真の編集画面で「被写界深度」のバーを動かす。すると……。
――背景がくっきり!
iPhoneにはもともとの実像データも保存されるので、ボケ味のある写真をガンガン撮って、あとから調整すればOKです。このようにiPhoneならではの気の利いた機能は、ほかにも数多く存在します。以下でご紹介しましょう。
「もっと使える!」機能①
家族の集合写真で活躍する「セルフタイマー」
家族で集合写真を撮るとき、“自撮り”のインカメラを使って撮影する人は多い。だが、シャッターボタンを押そうとして手ブレしてしまうなど、不便もつきものだ。
「そんなときに重宝するのが『セルフタイマー』機能です。カメラ画面の上部にある時計のアイコンをタップすることで、シャッターボタンを押してから3秒後もしくは10秒後に写真を撮影できます。ちなみに、お馴染みの『Hey Siri』でSiriを呼び出して『自撮りしたい』と声をかければ、カメラアプリがインカメラの状態で起動します。クイックに写真を撮りたいときは、Siriで立ち上げることを頭に入れておくと便利です」(吉州さん、以下同)。
さらに精緻な写真を撮りたいときは、Apple Watchと連携する手もある。
「インカメラのレンズは単眼なので、iPhoneのカメラスペックをいかんなく発揮できるとは言い難いのです。理想はやはり、背面カメラを使用すること。Apple Watchの『カメラリモート』アプリを使えば、ペアリングしているiPhoneカメラの映像をApple Watchの画面に同期し、遠隔操作できます。アウトカメラを自分たちに向けて、写真の構図を確認しながら撮影できるのです」。
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