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IWC「パイロット・ウォッチ」
のベストチョイスとアナザーチョイス

左から「パイロット・ウォッチ・オートマティック・スピットファイア」、「ビッグ・パイロット・ウォッチ」/ともにIWC
[左]SSケース、39mm径、自動巻き。53万円、[右]SSケース、46.2mm径、自動巻き。145万5000円/ともにIWC 0120-05-1868
左]パイロット・ウォッチ・オートマティック・スピットファイア
[右]ビッグ・パイロット・ウォッチ
実用時計は、時代の要求から生まれる。パイロットウォッチは、信頼できる航空計器として1930年代に生まれた。精密なデジタル計器がある現代はパイロットウォッチを必要としないが、それでも愛され続けるのはシンプルな格好良さがあるから。機能的な表示は針を読みやすく、耐磁性を備え、精度が高い。つまり“道具”としての魅力が深いのだ。
その金字塔が、IWCが英国空軍のために’48年に製作した「マーク11」であり、そのスタイルがブレることなく現代の「パイロット・ウォッチ・オートマティック・スピットファイア」へと受け継がれている。このモデルはベージュの夜光塗料やグリーンファブリックのストラップで’40年代の趣を再現し、タイムレスな魅力を楽しめるだろう。
しかしその一方で、時計=ステイタスの時代であることを考えると存在感のあるモデルも気になる。となれば46.2mm径という堂々たるサイズ感を誇る「ビッグ・パイロット・ウォッチ」にも注目してほしい。
選択したのはこの人!
時計ジャーナリスト 篠田哲生さん 
1975年、千葉県生まれ。時計専門誌からビジネス誌、ファッション誌、WEBなど幅広い媒体で時計記事を担当する。最近はゴルフに本腰。道具をしこたま買い込んで練習に勤しむも、100切りへの道のりはまだまだ長そう。
 
 

オメガ「スピードマスター」
のベストチョイスとアナザーチョイス

左から「スピードマスター ファースト オメガ イン スペース」、「スピードマスターアポロ11号 50周年記念 リミテッド エディション」
[左]SSケース、39.7mm径、手巻き。53万円、[右]世界限定6969本。SSケース、42mm径、手巻き。103万円/ともにオメガ 03-5952-4400
[左]スピードマスター ファースト オメガ イン スペース
[右]
スピードマスターアポロ11号 50周年記念 リミテッド エディション
ベストバイは、宇宙飛行士のウォルター・シラーに携えられて、初めて宇宙に飛び出したオメガの復刻作。「スピードマスター ファースト オメガ イン スペース」は先の尖ったアルファ針、39.7mm径の小ぶりなサイズで当時のモデルを彷彿させる。
一方で「スピードマスター アポロ11号 50周年記念 リミテッド エディション」は、アポロ11号計画で果たした人類初の月面着陸にオマージュを捧げた今年の目玉モデル。1万5000ガウスという驚異的な耐磁性を備え、防水性やパワーリザーブなど8つの試験と検査をパスして手巻きスピードマスターとしてマスター クロノメーターの認定を受けた第1号だ。
NASAに初めて制式採用された第4世代のデザインをベースに、ベゼルや針など随所に独自合金のK18ムーンシャインゴールドを用いたり、9時のインダイヤル上にバズ・オルドリンの姿を刻印することでブランドのアイデンティティと最新のテクノロジーを融合させた点も大変魅力的である。
選択したのはこの人!
HODINKEE Japan編集長 関口 優さん 
1984年、埼玉県生まれ。腕時計を中心とした米ライフスタイルメディア「HODINKEE Japan」編集長。時計はもとより、ヴィンテージウェアにハマりつつあり、先日は流行りに乗って’80年代のバーバリーのトレンチをゲット。
 
※本文中における素材の略称は以下のとおり。SS=ステンレススチール、K18=18金、YG=イエローゴールド、PG=ピンクゴールド、WG=ホワイトゴールド
柴田 充、髙村将司、増山直樹、渋谷康人=文


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