人生でいちばん味覚が鋭い小学生のうちに「舌の思い出」を！

ところで、子供の味覚は大人よりも鋭いということをご存知だろうか。味を感じる器官である味蕾の数は、生後3カ月あたりから増え始めたのち、8歳から12歳でピークを迎え、その後は加齢とともに減少するという。
子供にとっても馴染みのあるファミレスやファストフードは確かに美味しいし、何より子供が好むものであるところは間違いない。普段使いの選択肢としてはまったくもってアリだ。
しかし、味覚の鋭さがピークを迎えている貴重な時期に体験したのが、そうした“いつでも食べられるフツーの店”の味だけ、というのはもったいなのではなかろうか。
大人だってそう簡単に食べられない職人の作った味、“画一的でないちゃんとした味”、というのを一度、舌に知らせておくこと。これって実は「子供にはまだ早い」ということはなく、むしろ「早いうち」でないと意味がないのだ。子供の頃にテーマパークで遊んだ思い出もいいが、そこはひとつ、「舌の思い出」も作ってあげようではないか。