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2019.11.25

あそぶ

「エル・エル・ビーン」の真髄は“アウトドアの楽しさとともにあるプロダクト”

連載「Camp Gear Note」
90年代以上のブームといわれているアウトドア。次々に新しいギアも生まれ、ファンには堪らない状況になっている。でも、そんなギアに関してどれほど知っているだろうか? 人気ブランドの個性と歴史、看板モデルの扱い方まで、徹底的に掘り下げる。
     
1990年代に日本上陸を果たして以来、アウトドアブランドのスタンダードとして親しまれているL.L.Bean(エル・エル・ビーン)。特にアノラックやフリース、ビーン・ブーツ、トート・バッグなどの代表的なアイテムは、永きに渡って信頼され、今も支持を受けるロングセラーとなっている。もはやトレンドを超越した稀少な存在といっても過言ではないだろう。
外遊びの本場、アメリカのスタイルを伝えつつ、唯一無二のブランドとなった道のりを、L.L.Bean Internationalでメンズマーチャンダイズリーダーを務める本田剛士さんに伺った。

すべてはゴムのボトムに革のアッパーを縫い付けたブーツから

プライベートでも「エル・エル・ビーン」のアイテムを愛用している本田さん。ブランドが日本に来た’90年代からのファンだという。
————昭和世代にとって「エル・エル・ビーン」は、1990年代のイメージが強いのですが、実は歴史のある老舗なんですよね?
本田 創業者のレオン・レオンウッド・ビーンが、初プロダクトのメイン・ハンティング・シューを発明したのが1911年。翌年に企業化しましたから、100年以上続くブランドになります。
————初めてのプロダクトはどんなアイテムだったのですか?
本田 ゴムのボトムとレザーアッパーを縫い合わせた、現在のビーン・ブーツの原型です。創業地のアメリカ・メイン州はハンティングが盛んな土地でした。周辺はもちろん、N.Yからもアウトドアマンやハンターがやってきたそうです。ただ、メイン州ってぬかるみの多い湿地帯なんですね。当時のブーツの素材はレザーが中心でとてもウェイトがあり、水に濡れるとさらに重くなっていました。
それを解消しようと発明したのが、ゴムを大胆に使用したビーン・ブーツだったんです。1912年には現行とほぼ変わらぬスタイルになり、’21年のアダム・ドナルド・マクミラン率いる北極探検隊が着用。大絶賛されました。
————ヘミングウェイやベーブ・ルースも愛用者だったそうで。日本ではアウトドアに限らず、ファッションアイテムとしても人気ですね。
本田 水への耐性が高いうえ、非常に丈夫で疲れにくい。当時はかなり革新的な存在でした。レインブーツ的な解釈もでき、雨の多い日本の気候とは相性が良いかもしれません。


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