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最強の定番、ボート・アンド・トート

ビーン・ブーツを皮切りにフィールドコートやボート・アンド・トート、ノルウェージャン・セーターなど、数々の定番を生み出した。
————また、トート・バッグも永遠の定番として高く評価されています。
本田 トート・バッグの原型は1944年、ビーン・アイスキャリアとして誕生しました。その名の通り、氷運搬用に開発。メイン州はアメリカ北東部に位置し、切り出した氷によるビジネスが成立していたのです。手作りされるバッグは驚くほど丈夫で、200kg以上の荷重に耐えるほど。目の詰まったキャンバスは、水が垂れにくいという利点もありました。
’65年には少しフォルムを変えて、正式名称ボート・アンド・トート・バッグに。現在とほぼ同じデザイン、機能となりタウンへも徐々に浸透。本来はセーリングに必要な荷物を、まとめてガサッと収納できるよう考えられたバッグなので、本国ではXLサイズが一般的なんですよ。ただ日本ではデイリーユースに適した、それよりも小さいサイズが主流ですね。
「直営店があるのは本国とカナダ、そして日本。私もですが、アメリカ製への憧れは尽きないですね」。
————日本進出を果たしたのはいつでしたか?
本田 1992年に初めての直営店がオープンしました。すでにアメリカでは超メジャーな存在となっており、日本でも早い人は英語のカタログで個人輸入を楽しんでいた時代でした。私も初フリースは通販で入手しましたよ。
————エル・エル・ビーンが日本人に受け入れられた要因はなんでしょう?
本田 アメリカンカルチャーへの憧れが強いのもありますが、何より質実剛健なところでしょうか。馴染みの深いビーン・ブーツやボート・アンド・トートなどは、今もメイン州の自社工場で熟練の職人たちが手作り。品質を機械ではなく、人の目で確認していますから、関わる人はすべて厳しいトレーニングを受けているんですよ。


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