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ローン比較サイトの落とし穴に注意

--では、どうやって金利を選べばいいんですか。
やみくもに低い金利の住宅ローンを狙うのは、必ずしも得策ではないですね。まずは自分がどの金利ゾーンにいるのかを考えてみるべき。なかには「通ればラッキー」と思って、いちばん低い金利の住宅ローンから順に当たる人がいますが、かえって「不当に高い住宅ローン」に行き着く可能性があります。
--え、どうして? 騙されちゃうとか?
騙されるわけではありません。最近、ウェブ上で住宅ローンを比較できるサイトが増えていますよね。借入額や年数などの条件を入れると、オススメの住宅ローン商品を出してくれる。あれって、大抵は金利の低い順から並んでいますよね。
--はい、だって金利は低い方がいいですもん。
それはわかります。でも、さっきの話を思い出してください。金利の低い順からオススメ商品が並んでいるということは、数ある住宅ローンの中でも、特に貸し倒れリスクが少ない人向け、住宅ローン審査がもっとも厳しい商品ばかりというわけです。となると、自分の金利ゾーンよりずっと低金利の商品が出ている可能性が高い


--ということは、審査に受かるか分からない……。
はい、審査に落ちるケースも増えてきます。そして、問題はここから。そうやって無茶な低金利ローンを受けて、何度も審査に落ちると、いざ適正な住宅ローン金利の審査を受けたときに、過去の審査歴がネックになってしまうんですよ。
--どういうことですか?
金融機関は、住宅ローン審査の合格・不合格のデータをすべて共有できます。すると、「これまでに何度か落ちている点」を疑いの目で見てしまう。以前の審査で何か懸念点があったのか、とか。過去に落ちていることは悪印象を与える。
--えー!!
本来は2%の金利ゾーンにいる方でも、事前に1%未満の住宅ローン審査を何度も受けて落ちていると、その後に2%の審査を受けたときに苦労する可能性がある。もしかすると、そこも落ちて、最終的に3%以上のローンを組むかも……。金利の低いところから行こうとすると、こういうリスクがあるんです。


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